| TOP |

『藤岡弘、探検隊シリーズ(イプピアーラ編)』を語る

「藤岡弘、探検隊シリーズ第5弾 アマゾン奥地6000km
密林の恐怖イプピアーラ大追跡!これが半魚人伝説の正体だ!」

(2004.9.8.テレ朝系列「スイスペ」P枠にて放送)


前回の探検、『古代裸族編』が放送されたのは正月2日であった。 それから9ヶ月。 「今年は探検隊の年になる」。 そう強く願っていた探検隊ファンにとっては実に長い時間であった。 今、第5弾を見終っての率直な感想は、「面白かった!」と同時に、「また会えて良かった…」である。 テレビの前で探検隊の活躍を観る幸せを今まで以上に噛みしめた次第だ。 第4弾放送後、数字などの面で不吉な噂もあった。 いろいろと制作側の都合もあったと思う。 そんな状況の中、このような幸せを与えてくれた探検隊及び、制作会社、スタッフ、テレビ朝日、スポンサー等関係者の皆様には万の言葉でも尽くせぬ程の感謝の念を抱いています。 本当にありがとうございました。

探検隊公式サイトも『川口浩探検シリーズ』情報などが追加され、更に充実してきている。 探検隊の公式サイト『交信室』に白鳥隊員から続編情報が寄せられたのは4月くらいだったろうか。 次の探検の候補地を探している、との事であった。 正直、ホッとした。 他の番組にもこのような掲示板は存在すると思うが、視聴者と左様に幸福な関係が成立している例は珍しいのではないか。 今後も『交信室』という場は大事にして欲しいと思う。(まだ1回しかカキコした事ないけど…w)


ちょっと関係ない話だが、吉田拓郎の歌で好きなフレーズがある。

♪これこそはと信じられるものがこの世にあるだろうか。信じるものがあったとしても信じない素振り♪

断言する! 『藤岡弘、探検隊』こそ、この世で唯一、信じるに足る存在である。 もし、暗闇に一筋の光が見えたら、それが愛とロマンの道標、『藤岡弘、探検隊』だ。 信じない素振りなど無用。 全幅の信頼を寄せて構わない。 

その信じるに足る唯一の科学情報ドキュメンタリー番組『藤岡弘、探検シリーズ』も今回で5作目。 第5弾『イプピアーラ編』もまた今まで同様、テキスト化する事となった。 テキストは見易いようにCMごとに分割。 また、テーブル内の左上の数字は時間の目安となっている。 あと、追記ながら、不法電波の影響か、俺の環境は10chと12chはノイズを拾ってしまう。 よって、画像が微妙に鮮明じゃない事については容赦願いたい。

今回、当サイト内でのタイトルは『藤岡弘、探検隊シリーズ』で統一した。

以下、藤岡弘、氏は「隊長:」、ナレーター田中信夫氏は「田中氏:」で表記。
他隊員は通常名前を表記し、カメラの位置等により確認不能の場合「隊員:」とのみ表記。

■ 直前番宣1 ■

-0:05

アマゾン縦断6000km

プシャプシャップシャプシャップシャプシャップシャプシャッ

田中氏:探検隊は伝説の半漁人イプピアーラを追って、緑の魔境に分け入った。
カメラが捉えた半漁人の正体とはッ!

隊長:「このあとすぐッ!」

→CM突入

■ 直前番宣2 ■

-0:03

田中氏:魔境が探検隊を飲み込んだ!牙を剥く大自然の猛威!
隊員:「隊長ッ!!」
隊長:「どうしたぁ!!」
田中氏:アマゾン奥地で探検隊はかつてない危機に晒されていた。

『探検隊に何が起きたのか!?』

田中氏:凶暴な未確認生物の。探検隊に一体何が起きたのか!?

ギャガ━━Σ(゚д゚lll)━━ン!!!

→CM突入

直前番宣に関して、以前から思っていた事がある。 ニュース番組の最後に、女子アナがスタッフからペラを受け取り、「たった今入ったニュースですが、『藤岡弘、探検隊』が新たな発見をした模様です。その様子はこの後詳しく」って感じでやってはどうか。

6時台のニュース番組は、最後にキャスター達が談笑する時間が何秒間かある。 あの時間に生の小芝居を入れるのだ。 キャスター達も年代的にノリノリになるのでは? 「新しい発見があったんなら、ニュースでやるだろ」という小賢しい揶揄が昔からあるが、それを逆手に取っての番宣はアリだと思う。

当然、その直後に「このあとすぐッ!」の隊長の直前番宣が入る。

局を挙げて探検隊を応援しています、って感じの楽しそうな様子が伝わってきそうで良いと思うんだが。 まぁ、抗議電話が殺到する可能性も捨てきれない訳ではないが…。w

■ Chapter1 ■

AMAZON july2004

隊長:「またアマゾンにやって来た…」

藤岡弘探検隊シリーズ

田中氏:地球上のあらゆる場所に足跡を記してきた人類。しかし南米アマゾンには今尚未知なる世界が存在する。過酷な自然条件によって、人類の侵入を拒絶してきたジャングル。探検隊の使命は神秘のベールに包まれた世界を新たにきり拓く事にあった。

隊長:Vamos(行こう)

田中氏:その先に何があるやも知れない緑のカーテンを一枚一枚めくりながら、探検隊は恐怖に支配されたジャングルに挑んでいた。
白鳥隊員:「うわぁああッ!!」
田中氏:静寂を突き破る絶叫ッ!
田中氏:音もなく忍び寄っていたのはタランチュラであった!我々の行く手には常に危険が待ち構えていた!

(渡辺隊員の背負ったリュックにタランチュラ)
隊長:
「気をつけろ!大和!気をつけろ!おい!気をつけろ!」
大和隊員:「はい!」

田中氏:ジャングルでは常に危機センサーを張り巡らせていなければならない。

(大和隊員が何とかタランチュラを捕まえる事に成功)
大和隊員:
「落っこってきた、上から」

田中氏:鋭利な牙を持つタランチュラ。毒こそ微量だが、一度噛まれれば、激痛によって身体中が痺れ、動けなくなるほどのダメージを被る事になる。危ないところであった!

坂本隊員&渡辺隊員:「うぁうあぁあ!」

(今度は大和隊員の背中にタランチュラ)
田中氏:胸を撫で下ろす間もなく、次々と襲い掛かるタランチュラ!

(隊長が何とかタランチュラを取り払う事に成功)

田中氏:首筋に牙を立てられる寸前であった!

隊員:「(素手で取り払った隊長に対し、)大丈夫ですか?」

田中氏:一体、どれほどのタランチュラがこのジャングルに潜んでいると言うのか!冷たい汗が背筋を伝う!

隊長:「ここはお前、タランチュラだらけだ!」

田中氏:まさに一帯はタランチュラの巣窟であった!「ここはお前達の来るところではない」と言わんばかりに、無数のタランチュラが敵意をむき出しにしていた!

隊長:「皆、気を引き締めていってくれ…」
隊員全員:「はい!」

隊長:「Vamos!(行こう)」

田中氏:気を引き締めなおし、我々はさらに先へと歩を進めた。探検隊はアマゾン河口の街、ベレンに近い街にいた。森林の伐採が急速に進むアマゾンにあって、今尚豊かな自然を残す地域である。しかしこの河口域で、住人を恐怖に陥れる事態が起きていた。

『吸血コウモリ異常発生!!』

田中氏:今まで比較的少なかった吸血コウモリが異常発生し、今年に入って被害者300人以上、その内13人もの死者を出したのである。まさに緊急事態。吸血コウモリは狂犬病を媒介する。狂犬病のウイルスに冒された人間は、水分を受け付けなくなり、生死の境を彷徨う事になる。手当てが遅れ、発祥すると脳炎を引き起こし、その死亡率は9割を超える。人の命を奪う吸血コウモリ。

田中氏:我々はブラジル衛生局の獣医師、エデル・ド・カルモ氏に同行、異常発生している吸血コウモリの調査に乗り出した。かつてジャングルの奥にいた吸血コウモリは人間との接触が少なかった。しかし、森林の伐採によって行き場を失くし、人里にまで下りてきたため、近年急速に被害が拡大してきていると言われている。我々は吸血コウモリが生息するという洞窟に辿りついた。

隊長:「あぁ、ここが入り口か…」

田中氏:地獄の死者がこの闇の中で息を潜めている。だが、吸血コウモリは動くものには攻撃しない習性があるという。被害に遭った住人の大半は、夜寝ている間に噛まれ、血を吸われているのだ。
隊長:「気をつけろよ!」

(入り口は狭いが、中が空洞になっている穴を発見)
田中氏:
恐ろしい吸血コウモリではあるが、我々が動いている限り、それ程心配はない。この洞窟には数種類のコウモリがいると言う。
隊長:「おい、行くぞ!」
隊員全員:「はい!」

田中氏:果たして目指す吸血コウモリの実体を捉える事は出来るのか。この洞窟はコウモリにとって格好の住まいとなる、あらゆる条件を満たしていた。

隊長:「おお、いるいるいる。ああ、いるいるいるいるいる」

田中氏:それだけに、吸血コウモリだけでなく、絶滅危惧種として保護されているコウモリもいる。
隊長:「これが吸血コウモリなのか…」

カルモ氏:「はっきりとは言えないが、この中には吸血コウモリがいるかもしれない」
隊長:「いる可能性がある…」
田中氏:洞窟調査の目的は、吸血コウモリの生態を探る事にある。しかし、この群れの中から、吸血コウモリを見つけ出すことは容易ではなかった。

『ヤバータ村』

田中氏:吸血コウモリの被害は広範囲に渡っていた。事態は想像以上に深刻だった。
隊長:「どこにも人が見当たらんな…。誰もいないな」
隊長:「(作りかけの舟を見つけ、)こりゃ、作りかけだ。皆散らばって調べてみてくれ」

田中氏:この村では度重なる吸血コウモリの襲撃に、住民全員が家を捨て、非難せざるを得ない事態に追い込まれた。
隊長:「作ってる最中に…皆いなくなっちゃったんだ…」

田中氏:吸血コウモリの具体的な被害を物語る証拠が、村の一角にあった。
大和隊員:「隊長〜!」
隊長:「おう、どうした」
大和隊員:「ニワトリが死んでます」

田中氏:転々と散らばるニワトリの死骸。獣医師はこれこそ吸血コウモリの仕業だと指摘した。
(吸血コウモリ捕獲の資格を持つ獣医師と共にネットを張り、待ち受ける事に)

田中氏:ネットの傍には赤外線カメラを設置、撮影を試みる。やがて夕闇が迫ってきた。

隊長:「コウモリが飛んできたなぁ…」

田中氏:果たして吸血コウモリは我々の前に姿を現すのか。午後7時過ぎ、舞い降りてきたコウモリがネットに掛かった!これが今年に入り、13人もの犠牲者を出した地獄の死者なのか!

田中氏:待機していた探検隊に緊張が走った。もし吸血コウモリであれば、十分注意しなければならない。
隊長:「あぁ、こいつだ!」
大和隊員:「あ、こっちにもいる」
隊長:「気をつけろよ!」

田中氏:ネットに絡まり、既に身動きは出来ない。しかし、この不気味な姿は明らかに今まで見てきたコウモリとは異なっていた。
大和隊員:「歯でネット食いちぎってる!」

隊長:「あぁ、本当だ。あ、凄い顔!」

田中氏:獣医師は間違いなく吸血コウモリであると断言した。このコウモリがアマゾン河口域の住民を今、恐怖に陥れているのだ。捕まっても尚、鋭い歯で抵抗を試みる吸血コウモリ。凶暴な顔面。この歯を人間の肌につきたて、血を吸い、狂犬病のウイルスを撒き散らすのである。吸血コウモリである最も明確な特徴は、口元にある。下あごがクッキリと2つに割れているのだ。

田中氏:今は吸血コウモリの数を少しでも減らす事が急務である。その為、捕獲した吸血コウモリの身体に毒を塗り、再び放す、という対策がとられている。コウモリは互いに身体を嘗め合うという習性を持っているため、一匹に毒を塗る事で、その群れを全滅させる事が出来るのだ。

隊長:「飛んでったな…。OK!」

田中氏:衛生局の獣医師の仕事は吸血コウモリの駆除だけではない。被害に遭った村を回り、狂犬病の発症を防ぐため、住民に治療を施すという大切な役目があるのだ。我々も同行し、被害に遭った住民に会った。

田中氏:寝ている時に噛まれた傷跡が今も残る子供達。しかし、彼らは幸いにもワクチンの接種によって、狂犬病の発症には至らなかった。合計6回の注射を受ける事で、死という最悪の事態は免れる。獣医師はこうして吸血コウモリの被害を最低限に食い止めていた。アマゾン河口域の住民を震え上がらせた吸血コウモリの異常発生。その被害は多くの人々の努力によって、収束に向かおうとしていた。

隊長:「皆が安心して眠れることを祈ります」

坂本隊員:「隊長、ちょっと来てください」

隊長:「どうしたッ!!」

田中氏:調査を終えようとしていたその時、緊急連絡が入った!その電話は、アマゾン流域で新種の生物を探し、数々の成果を挙げている動物研究家から、コーディネーターのマルコスに掛かってきた。
隊長:「どうした、マルコス!」

マルコス:「アマゾンの奥地で未確認生物が目撃されました」

隊長:「どんな!?」

マルコス:「魚のような人間だと言っています」

隊長:「魚のような人間…? 半魚人か…

田中氏:探検隊は直ちに情報をもたらしてくれた動物研究家が住むアマゾン流域最大の都市、マナウスに飛んだ。情報提供者はマナウスの自宅で、我々を待ち受けている。彼はアマゾン奥地で、偶然謎の生物を目撃。しかし、たった一人で追跡するのは危険と判断。一旦、マナウスに戻り、旧知の仲である探検隊に連絡をしてきたのだ。

田中氏:彼こそその目撃者である動物研究家ヴァルキマール・デ・アラウジョ氏であった。彼は長年にわたり、アマゾンの動物調査に従事し、今までに4種類もの新種のサルを発見した実績を持つ。ヴァルキマール氏は10日ほど前、魚のような人間に出くわしたと言う

ヴァルキマール:「イプピアーラと呼ばれている半漁人伝説がインディオの中にあります。まぁ、ちょっと見てください」

田中氏:水面に不思議な生き物を目撃した彼は、慌ててビデオカメラを回した。これがその時の映像である。水面を泳いでいた謎の生き物は、逃げるように岸辺に向かった。そして、水しぶきを上げて上陸するや、何と二本足で立ち上がり、ブッシュの中に消えていったのだと言う。

田中氏:その後姿がわずかに映っている。二足歩行の謎の生物。水から上がり、陸を歩いたとすれば、それこそまさに伝説の半漁人、イプピアーラではないのか?更に拡大してみる。かなり手が長い事が分かる。ヴァルキマール氏はその生き物を追いかけ、上陸。既に姿はなかったが、水辺に水かきのようなモノがついた足跡が残されていた!

隊長:「ヴァルキマール、今のがイプピアーラと…」
ヴァルキマール:「こんな足跡は見た事がない。イプピアーラの可能性がある」

隊長:「見た事のない足跡だなぁ…。まさに謎の生き物、未確認生物だな」

隊長:「はぁ〜。(立ち上がって腰に手をあて、)捜索してみる必要がありそうだな…」

田中氏:次なる探検のターゲットが決定した!
隊長:「行ってみるか!」

田中氏:アマゾン縦断6000km!

密林の恐怖イプピアーラ大追跡!これが半漁人伝説の真実だ!

ギャガ━━Σ(゚д゚lll)━━ン!!!

→CM突入

隊長の「またアマゾンにやって来た…」という発言から始まる。 今回は藤森隊員の出番がない。 『ジュンマ編』と同じアマゾンだから、それとも、枠が2時間という事で難しかったのか、理由は不明。 最初の藤森隊員と隊長の絡みがないのはちょっと寂しいかも。 『S.W.A.T』のテーマ曲が流れるシーンもなかったし。 『S.W.A.T』のテーマ曲の場合は、吸血コウモリ→イプピアーラという展開上、挿入のタイミングが難しかったからかも知れない。

今回の探検は2段構成になってて、吸血コウモリ調査終了後に新たにイプピアーラ情報が入ってくる、という構成になってる。 その為か、強制脳汁放出の超絶OPはなかった。 とは言え、渡辺隊員→大和隊員→隊長というタランチュラ3連コンボは熱い。 隊長が忌々しそうに「ここはお前、タランチュラだらけだ!」と吐き捨てる。 更に隊長の「魚のような人間…?半魚人か…」という飛躍も素敵だ。 また、ここでヴァルキマール、マルコスと言ったメンバーも紹介される。

ヴァルキマールは『ジュンマ編』で藤森隊員が調査する場面で既出。

ただ、感想としては、「ん?」「赤字の煽りは?」などと思いながら、CM前にやっと

赤字煽りキタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━ !!!!!

という心境になったのも事実。 確かに本編を何分かで要約してしまうのが危険なのは分かるが…。 もしかしたら、制作側の新たな挑戦だったのかも知れない。 単純に展開上、難しかったのかも。 まぁ、この辺は、シリーズだからいろいろあるだろうしね。

■ Chapter2 ■

田中氏:広大な緑の魔境アマゾン。そこには215部族のインディオが暮らし、未だ未接触の部族もいる。更に500万種の生物が生息し、現在も新種が発見され続けている。ならば、動物研究家のヴァルキマールが撮影したこの映像は未発見の生物なのか。半漁人伝説として語られる、イプピアーラの正体とは!

田中氏:探検隊は真実を突き止めるべく、アマゾンの中心地マナウスを出発。河口から実に6000km。ブラジルアマゾン最深部の街、タバチンガに向かった。ここが今回の捜索の拠点となる。隊員達はさっそく情報収集を開始した。聞いた事はあるが、見た事はないと言う者、存在を信じる者、否定する者。人々の反応は真っ二つに別れていた。しかし、中には…

現地住人A:ワニのようなゴツゴツとした身体に、魚のようなヒレを持っている
現地住人B:「ああ、
普段は水の中に潜んでいる、魚のような、人間のような生き物だろ?」
現地住人C:「陸に上がると
二本足で立ち上がるんだ

田中氏:情報を集めれば集めるほど、イプピアーラは謎に包まれていた。だが、そこに謎があるなら、解明するのが探検隊の使命だ!隊長はイプピアーラ捜索に使う船をチャーターする為、港を訪れた。

隊長:「これ、手ごろな船だな」
ヴァルキマール:「この船なら大丈夫だ」
隊長:「マルコス、イプピアーラについて聞いてみてくれないか」
マルコス:「わかりました。イプピアーラについて何か知っていますか?」

船長:「もの凄い怪力で、人間を水に引きずり込むんだ」
船員:「イプピアーラを見たって言う仲間の話じゃ、奴は水の綺麗な入り江に潜んでいるらしいぜ」

田中氏:船乗り達の間では、イプピアーラの噂は広く知れ渡っているらしい。隊長はこの船をチャーターする事に決めた。

隊長:「荷物を積んで、すぐに出港だ!」
隊員全員:「はい!」

田中氏:アマゾンの半漁人伝説。イプピアーラの謎を解く為、我々は一路、ヴァルキマールが目撃した場所を目指して出港した。

田中氏:これから長い旅の間、この船が母船となる。更に入り組んだ支流をくまなく捜索する為、カヌーも三艘用意。早速船上では隊員達が装備を点検。まずはGPS。人工衛星と電波を利用し、現在地を正確に知る事が出来る。また、互いの位置を確認する上でも、欠かせないアイテムだ。

田中氏:監視用ビデオカメラは定点観測で使用する。遠隔操作で目標物を捜索する水中リモートカメラ。そして、水中の物体を捉え、モニターに映し出す魚群探知機。濁った水の中でも威力を発揮する水中音響システム。様々な動物の声が収められている探検隊ならではの装備。イプピアーラをおびき寄せる切り札となるか。更に電波追跡システム。地球上のどこでも使える衛星携帯電話。探検隊が常に携行するこれらハイテク機器を駆使して、イプピアーラ捜索を実行する。それは未知なる挑戦への幕開けであった。

http://wwww.tv-asahi.co.jp/tanken/
モバイル:メニュー→TV→テレビ朝日→探検隊

田中氏:闇に支配されたアマゾンで、船を走らせる事は出来ない。我々は安全な場所で停泊し、つかの間の休息をとった。ここぞと言う時に力を発揮する為に、英気を養う事も大切な任務である。

田中氏:あくる朝、アマゾンの本流の一つ、ソリモエス川から支流へと向かう。ヴァルキマールが船長に航路を確認する。ここまで来るのに、出港から20時間。世界一の流域面積を誇るアマゾン河はまるで毛細血管のように、いくつも枝分かれした支流が集まって、一本の大河を形成している。

田中氏:そんな中で、ヴァルキマールがある一点に目をやった!あそこが目撃地点の入り口だ。彼は自信を持って断言した。そこは一見、見落としてしまいそうな小さな入り口であった。しかし、ヴァルキマールはジャングルを知り尽くした動物研究家である。その目に狂いはない!

(母船を停泊させ、3艘のカヌーで進む)
我々はカヌーに乗り換え、ヴァルキマールがビデオを撮影した場所を目指す。ヴァルキマールは新種のサルを捜索中、謎の生物を目撃した。そこはアマゾン奥地の地名もないような場所。生い茂ったジャングルが、
隊長の危機センサーを刺激するッ!

田中氏:アマゾンはこの時期、雨季から乾季への変わり目。1日に10cmづつも水位が下がってゆく。やがて目の前が大きく拓けて来た。不気味な静寂の中、隊長が気づいた!

隊長:「入り江になってるなぁ…」

田中氏:入り江に充満する異様な空気は誰もが感じ取っていた。ヴァルキマールは二週間前の記憶を呼び起こし、岸辺に目を凝らした。

(ある岸辺を指差すヴァルキマール)
田中氏:
乾季で水位は下がっているが、間違いない。あそこがイプピアーラらしき生物を目撃した場所だと、彼は指し示した。まだ近くにいるかもしれない。我々は細心の注意を払って、静かにカヌーを接岸させた。
ヴァルキマール:「まだ足跡が残っているかもしれない」

隊長:「よぅし、皆、探してくれぃ」
隊員全員:「はい!」

隊長:「踏みつけるなよ。落ち葉をそっとはぐってな」

田中氏:手掛かりは見つかるのか。全員が目を皿のようにして地面を這う。そして…

渡辺隊員:「隊長!これ、足跡じゃないでしょうか!?」

大和&白鳥隊員:「うわぁ!これ、」「足跡だぁ!」

田中氏:そこには見た事もない奇妙な足跡があった。ヴァルキマールは彼が発見したものと同じだと断言した。それは水かきがついているような足跡であった…。

隊長:「(森の奥を指し、)この方向だなぁ…。よぅし、行ってみよう!」

田中氏:この後、更に有力な痕跡を発見するッ!

ギャガ━━Σ(゚д゚lll)━━ン!!!

→CM突入

探検隊のターゲットはイプピアーラ。 その為、まずは母船となる船のチャーターとカヌー3艘を調達。 ヴァルキマールが目撃した現場へ向かう。 途中、現地住人からイプピアーラ情報を集める事も忘れない。 現地住人の言葉を聞くと、なるほど隊長の「半漁人か…」という直感が正しかった事が分かる。

探検の必須機器の紹介が素晴らしい。 本編を見た人は分かると思うが、これら機器の全てが、後にあらゆる場面で八面六臂の大活躍をする

隊長が思わず、「入り江になっているなぁ…」とつぶやき、探検隊一行はビデオにあった現場に到着。 そこでビデオにも映っていた足跡を発見する。 Chapter2で登場する『入り江』と『足跡』は今回の探検の裏テーマの一つだ。 この後、探検は入り江と足跡を中心に展開してゆく。

■ Chapter3 ■

隊長:「(森の奥を指し、)この方向だなぁ…。よぅし、行ってみよう!」

田中氏:地面を抉る足跡は密林の奥へと向かっている。水と陸を自由に行き来帰して、しかも、二本足で歩くイプピアーラ…。その姿はもちろん、行動パターンもまた全くの謎である。

隊長:「これが通った跡に見えるよな…。おし、行こう」

隊長:「静かにな。慎重にな」

田中氏:隊長の睨んだ通り、これがイプピアーラの通る獣道だとしたら、一体、何の為に陸に上がったのか。もしやこの奥に寝グラが存在するのであろうか。様々な憶測が駆け巡る中、先頭を行く隊長が不可解なモノを発見した

隊長:「魚のウロコだなぁ…」

田中氏:そのすぐ近くでヴァルキマールも発見した。ウロコの大きさからかなりの大きな魚のものであると推測された。
隊長:「(巨大なウロコを手に、)しかし、何でこんなところに…。よぅし、先へ進もう」

田中氏:こんな大きな魚を運べる生き物は、広大なアマゾンと言えど限られている。

渡辺隊員:「あ、ウロコだ!」
他隊員:「こっちにもある」

他隊員:「ホントだ。大きい、大きい」
他隊員:「ここにも、ここにも」

田中氏:この近くにイプピアーラがいる。我々の読みは確信に変っていた!
渡辺隊員:「こっちにも、こっち、こっち」

隊長:「(声を殺して、)ぅおい、静かにしろ!」

隊長:ウロコを探しに来たんじゃないんだ!静かにしろ!」

田中氏:隊員達はその若さゆえ、時として目的を見失う瞬間がある…。

田中氏:だが、アマゾンでは一時の油断が命取りになる。まして我々は今、イプピアーラのテリトリーの中にいるのだ。それにしても、魚のウロコを撒き散らしたのがイプピアーラだとしたら、一体、何の為に…。もしかすると、イプピアーラは食事の時だけは陸に上がる生物なのだろうか。沸き起こる疑問に一つの答えを出すように、獣道の先には意外な光景が拡がっていた!

田中氏:何と、再び入り江につながっていたのだ!隊長はこの時直感した。イプピアーラは入り組んだ入り江をショートカットする為に、一旦陸に上がって歩き、ここから再び水の中に入ったのではないか。だとすれば、水に向かう足跡があるはずだ。

隊長:「おぅ、あったあった」

田中氏:隊長の推測は的中した!

ギャガ━━Σ(゚д゚lll)━━ン !!!

大和隊員:「これ、新しいですね」
隊長:いやぁ、違うなぁ。乾季にはな、一日…10cmも水が…なくなるんだ」
隊長:「その時に、この…土が濡れていた…柔らかい上を踏んだモノだ。さっき我々が見たモノと同じ時についたモノだな…」

田中氏:ヴァルキマールが目撃した時より、もっと水位が高く、イプピアーラはここから深部へと泳ぎ出したに違いない。
隊長:「よぅし、足型を取ってくれぃ。それからさ、残りは痕跡がないか周辺を探索してくれ!」

隊員全員:「はい!」

田中氏:捕らえた獲物を必ず決まった場所で食べる習性を持つ動物は多い。もしかするとイプピアーラもここを根城にしている可能性がある。そして、足型はイプピアーラの大きさを推測する手掛かりとなる。わずかな痕跡を積み重ねて、次第にその姿が浮き彫りとなるのだ!

田中氏:と、隊長が水辺で何かを発見した。それは何者かによって、骨だけを残し、肉をすっかり食い尽くされた魚の死骸であった…。

隊長:「アロワナ…」

田中氏:アロワナをこんな風に食べる生物とは一体何なのか。

隊長:「ピラニアが食べたとは考えられないかな…」

ヴァルキマール:ピラニアかもしれないし、インディオかもしれない。イプピアーラの可能性も考えられる」

田中氏:我々は足跡が消えた水辺、そして入り江で一番見通しの良い場所でも監視カメラを設置した。テープの収録時間は限られている。そのため、30秒間に2秒だけ回るように設定した。これなら長時間撮影する事が可能になる。そして、隊員が更に木の上にも設置しようとした瞬間、その時だったッ!

隊長:「大和ッ!動くなッ!!」

ギャガ━━Σ(゚д゚lll)━━ン !!!

田中氏:何と、巨大なボアが威嚇しながら目前に迫っていた!
(硬直する大和隊員)
隊長:「動くな!大和!」
大和隊員:「は、はぃ…」

隊長:「離れろッ!!」

隊員:「危ないッ!危ないッ!危ないッ!」
大和隊員:「うわぁあ!!」
(木から落ちる大和隊員)
白鳥隊員:
「大丈夫か!」

大和隊員:「ッ痛ぇ…」

田中氏:木の幹と全く同じ色であった為、気が付かなかった!

隊長:「よぅし、石膏取って来たか!よし、引き上げだ。よし分かった、引き上げよう」
大和隊員:「(隊長に背負ってもらい、)ありがとうございます」

田中氏:アマゾンは一寸先は闇。母船に戻った我々は、イプピアーラ捜索にあたり、作戦会議を練る事にした。

隊長:「(ボードを指し、)ここがヴァルキマールの目撃地点だ。恐らくイプピアーラは、ここから陸にあがって、ジャングルを通って、入り江に入ったに違いない。明日はこの入り江を中心に徹底的に水中探査をして、調べてみよう。良いな!」

隊員全員:「はい!」

隊長:「日本の足で歩く水中の生き物か…。
足跡が残っている以上、いる事は間違いないな。何としても探してみよう…」

田中氏:あくる朝、作戦決行を前に、着々と準備は進められた。まずは昨日仕掛けておいた、監視カメラの映像をチェックする。

隊長:「何か映っていたか!?」
大和隊員:「いや、映ってないですね…」
隊長:「わかった」

田中氏:イプピアーラはすでに我々の接近を感知して、警戒を強めたのか。だとすれば、今もこの水の中で、身を潜めている可能性がある。携行してきた水中リモートカメラのスイッチを入れる。隊長は臨戦態勢に入った

田中氏:一方隊員達は、二手に分かれて入り江の探索を開始。一斑は入り江に住む魚類を調査。もう一斑は入り江に住むと思われるイプピアーラの発見を目指し、水中を隈なく探査していく。方法はカヌーの真下にある物体に反応する魚群探知機水平方向にも反応するソナーを使用。もし、何らかの巨大生物が潜んでいれば、モニターに映し出されるはずである。

田中氏:アロワナを骨だけにした犯人は、ピラニアなのか。その可能性を突き止めるべく、牛肉を餌に釣りをする。

白鳥隊員:「うぉ、デカイデカイ」

田中氏:餌を入れたと同時に、すぐピラニアが食ってきた。まさに入れ食い状態。外からでは分からなかったが、ここはピラニアが異常に多い、死の入り江だったのだ!そして、隊員が針を外そうとした。しかしッ!

白鳥隊員:「ッ痛ぇッ!噛まれた!」

田中氏:獰猛な野生に不意を突かれた!幸い傷は浅かった。しかし、この牙が食い込んでいたら、間違いなく簡単に指を食い千切られていたはずだ!血の臭いをかぎつけ、ピラニアが群れてきた!

田中氏:そこで今度は釣り上げたピラニアを針に刺し、投げ入れてみる。すると、頭だけを残して、無残に食い千切られた!だが、あのアロワナを食べたのがピラニアだとしても、陸に転々と存在したウロコには説明がつかないッ!一方、水中探査班は慎重に探査を続けていた。そして、入り江の中央部に達した時、ソナーに巨大な影が映った!

渡辺隊員:「これ、何でしょうか。これこれ。これ、結構大きいですよ」

田中氏:これは一体、何なのか!
田中氏:更に、魚群探知機も何かを捉えた!
坂本隊員:「反応があった!反応があった!」

田中氏:イプピアーラなのかッ!?

ギャガ━━Σ(゚д゚lll)━━ン!!!

→CM突入

ビデオにあった現場に到着した探検隊は、ヴァルキマールが撮影時、身の危険から単独での捜索を断念した森の奥を目指す。 そこで隊長が魚のウロコを発見する。 他隊員達は次々に発見される証拠と思しきウロコに、一種の興奮状態に。

隊長:「ウロコを探しに来たんじゃないんだ!静かにしろ!」

田中氏:隊員達はその若さゆえ、時として目的を見失う瞬間がある…。

この展開に、俺は目からウロコが落ちた。

大和隊員がボアに飲み込まれる寸前、隊長が「大和ッ!動くなッ!!」と叫ぶ。 『ジュンマ編』の「渡辺ッ!肩ッ!!(→コチラ)」を知っている者にとっては、ニヤリとする場面である。 出来れば、指差す隊長は後ろから写して、隊長、大和隊員、ボアを同時に画面に出して欲しかったかも…。

白鳥隊員は白鳥隊員でピラニアに噛まれる。 噛まれたのは左手の指ではなく、魚を持ってる右手中指。 白鳥隊員の危機センサーがギリギリのところで救ったのかも知れない。 ピラニアはカヌー上の白鳥隊員の血の臭いを嗅ぎつけ、群れてくる。 恐るべきはアマゾンの野生だ。

またChapter3では黒板(ボード)という新たなアイテムが登場。 隊長が入り江の絵を書いて説明する。

■ Chapter4 ■

田中氏:探検隊は二手に別れ、イプピアーラの捜索を行っていた。するとソナーが水中に潜む巨大な影を捉えた!

坂本隊員:「反応があった!反応があった!」
坂本隊員:「(トランシーバーで、)隊長、反応がありました。かなり大きな反応です」

隊長:「分かった!」
田中氏:すぐさまスタンバイしておいた水中リモートカメラを発進させる。陸上からのコントロールによって、カメラはソナーの反応のあった位置へ的確に向かう事が出来る。
隊長:「じゃ、送り出し」

田中氏:もしもイプピアーラの映像を捉える事が出来れば、正体を突き止める決定打となる!隊長は希望を込めて送り出した!気持ちが高ぶり、全身が熱くなる。だからこそ、沈着冷静に真実を見極めなければならない。その先には期待と失望が、背中合わせに存在しているのだ。

隊長:「ソナーの反応は!」

田中氏:ソナーは巨大な影をしっかり捕まえている。水面を走っていたカメラを、ここから潜水させる。だが、一筋縄ではいかない。
隊長:「水が濁っているなぁ…。あまり良く見えんな」

田中氏:水深はおよそ3m。透明度は極めて低い。もっと接近しない限り、巨大な影の正体を突き止める事は出来ない。
坂本隊員:「反応があった!反応があった!そっちどう!?」
渡辺隊員:「来た来た。デカイ、かなりデカイです」

隊長:「ん!?」

田中氏:イプピアーラは水中で身を潜め、やり過ごそうとしているのかも知れない。そして遂に!水中カメラが黒い物体を捉えた!

隊長:「ちッ、流木か…」

田中氏:カメラは反応地点に到着している。だが、巨大生物の姿はない。どうやらソナーに反応していたのは、これらの流木であったようだ。その後もこれと言った手掛かりを掴めないまま、捜索は一旦打ち切られる事になった。
ヴァルキマール:「もう2週間も経っているから、移動したと考えられる」

田中氏:隊長は込み上げる悔しさを押し殺した…。

田中氏:我々はイプピアーラに関する新たな情報を求めていた。ヴァルキマールの提案で、ここから一番近い場所に暮らすインディオ、チクーナ族に接触する事になった。チクーナ族には古くから半漁人伝説が根強く残っていると言う。

田中氏:チクーナ族はアマゾン西部で、一大勢力を誇る、大きな部族である。現在では文明もかなり入り込んでいると言うが、ジャングルの中で生活の糧を得ている彼らなら目撃者がいるはずだ。

隊長:「(船から身を乗り出して岸を指差し、)あれか」
大和隊員:「はい」

『チクーナ族アリーダ村』

隊長:「よぅし、上陸だ!」
隊員全員:「はい!」

田中氏:この日村ではある儀式が行われていた。

隊長:「うわ〜、さすが、人が集まっているねぇ〜。いやぁ、凄いなぁ。ははっ」
坂本隊員:「聞き込みに行ってきます」
隊長:「ぃやや、ちょと待て。慌てるなよ。儀式が終わってから、落ち着いて聞いた方が良いだろう」
坂本隊員:「はい」

田中氏:それはチクーナ族が古より継承する成人の儀式であった。この後我々はその光景に驚愕する。伝統の衣装を身にまとい、洗礼の少女が登場した所で、儀式はクライマックスを迎える。老婆の合図で、2人の少女が輪の中心に座らされた。そしてその瞬間、我々は思わず息を飲んだッ!何と少女の髪を老婆がむしり始めた!

隊長:「ああ!!う〜わぁ〜!」

((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル)

田中氏:髪の毛をむしる事で、邪気を振り払い、子供を宿せる清らかな身体になるのだと言う。この神聖な女の儀式に男は一切口出しする事は出来ない。女達はその様子を目に焼き付ける。完全な丸坊主になってしまった少女は、苦痛に顔をゆがめる事もなく、声も出さなかった。こうしてこの村に子供を生める女が2人増えた…。

田中氏:儀式が終わり、イプピアーラについての情報の収集を開始した。村長が案内してくれたのは、かつてイプピアーラが度々目撃された場所である。

隊長:「ほぅお〜、小さな川が流れているなぁ…」
田中氏:広場の向こうに流れる川は、村の生活用水として欠かせない。その為、この川で洗濯や食器を洗っている時に、イプピアーラを目撃した女達が多いと言う。

村の女A:「イプピアーラは川の中から突然現れて、ウチの家畜が襲われたの」
村の女B:「ワニのような身体で、腕が長かったわ」

村の女C:「とても恐ろしい奴よ…。川で仕事をしていると、腕を掴まれて、引き込まれそうになったわ
隊長:「最近の目撃例は」
(村人全員が「ノー」と反応)
田中氏:
最近、その姿を見た者はいない。だが、一人の男が証言を始めた。

村人:「白いサルの群れがいる入り江に、奴は潜んでいるらしいよ」

田中氏:ヴァルキマールによると、それはウワカリと言う、非常に珍しいサルらしい。

隊長:「オブリガード!どうも。(・∀・)ノ<チャオ!!」

田中氏:イプピアーラの道先案内人とも言うべき、幻の白いサル、ウワカリ。群れを見つけ出すには、サルの生息地に詳しいヴァルキマールの経験が頼りだ。彼によれば、チクーナから細く枝分かれした支流の奥深くにウワカリの生息地があると言う。

田中氏:その夜、我々はイプピアーラが未発見の生物だとしたら、どんな姿をしているのか、改めて考えてみた。ヴァルキマールによれば、イプピアーラは映画のモデルになった事があると言う。そこで衛星携帯を使って、インターネットに接続し、検索してみる事にした。それは1950年代に制作された映画であった…。

http://fast.horrorseek.com/horror/blackylagoon/gillman.html

田中氏:そこには、人間と魚を掛け合わせたような怪物が登場している。これがイプピアーラをモデルに作られたのなら、どこかに共通点があるのか。だが、これはあくまでも映画。『大アマゾンの半漁人』というタイトルで公開された架空の姿だ

隊長:「イプピアーラが未確認生物でないとしたらだ…、一体、何と見間違えたんだ?」
ヴァルキマール:「アマゾンでは二本足で立てる動物は人間とサルだけ。人間ならば見接触のインディオだろう」

田中氏:すると船員が興味深い事を言い始めた。ワニが後ろの二本足だけで立ち上がると言うのだ。船長も聞いた事があると言う。

隊長:「ワニが本当に二本足で立ち上がる事があるのか、リサーチしてみてくれ。
田辺隊員:「はい」
田中氏:
二本足で立ちあがったワニ。それを目撃したなら、半漁人と誤認する可能性はある。あらゆる可能性を一つ一つ消し去ってゆく事で、真実は浮かび上がる。我々の求めるものはこの先にきっとあるに違いない。

田中氏:チクーナ族によると、イプピアーラはウワカリの生息地に潜むと言う。ならばその群れを発見する事が次なるステップになる。ヴァルキマールは以前、サルの生態調査の為に、この一体を歩き回った事がある。今は彼の嗅覚を信じるしかない。この支流の先がウワカリの生息地だ。ここで群れを発見したなら、近くでイプピアーラが出現する可能性は高い。我々は慎重に船を近づけた。

隊長:「よぅし!皆準備しよう!」
隊員全員:「はい!」

田中氏:隊員達はこの瞬間を待ちわびていた。この先川は迷路のように入り組んでいる。そこを隈なく操作するため、カヌーに分乗する。一号船には隊長、渡辺、マルコス二号船にはこのあたりを熟知したヴァルキマールと大和、白鳥。そして三号船は経験豊富な坂本隊員が指揮を執る(田辺隊員)

田中氏:やがて川は二つに分かれていた。それはまさに迷宮の入り口のようであった。
隊長:「我々は左行く!ヴァルは?OK?」

田中氏:隊長のボートは左に、残りの二艘は右に行く事にした。何かあればすぐに連絡をとる手はずになっている。ウワカリの生息地はこれからまだ先にある。大自然の中では文明社会の常識など、全く通用しない。それぞれがこれまでの探検で培ってきた危機センサーを最大限に働かせなくてはならないのだ。

田中氏:併走していた二艘もここで二手に分かれることになった。互いの検討を祈り、しばし別れを告げる。ヴァルキマールは深くまで突き進んだら、ウワカリを脅かさないようエンジンを止め、手コギで進むよう坂本に指示を出した。少しでも舟を軽くし、機動力をUPする為、坂本は自らの判断でエンジンを岸辺に置き、早くも手コギに切り替える。

田中氏:一方ヴァルキマール達は可能な限りエンジンを使い、奥まで進む。
大和隊員:「(野鳥の群れを見つけ、)うぉ〜、結構ああやってまとまっているんですね」

田中氏:動物達の数が増えてきた。ここでは弱肉強食という自然界唯一のルールしか存在しない。我々人間も、生態系を形成する一つの動物として、たった今、加わったのだ。そんな中、大和は一つの疑問を感じていた

大和隊員:「ヴァルは何で隊長と同じ舟に乗らなかったんですかね」
白鳥隊員:「ポルケ、タイチョウ、ウンタラ、カンタラ」
田中氏:白鳥にとっては5度目のアマゾン。言葉も分かるようになっていた。

ヴァルキマール:「隊長は声が大きいからサルが逃げてしまうんだ」

大和隊員:「デカすぎるからサル逃げちゃうんだ」
白鳥隊員:「逃げちゃうもんね」

田中氏:その頃、隊長は沈黙を守りながら、ウワカリの姿を追い求めていた。とその時!奇妙なモノが目に飛び込んできた。

隊長:「何だあれは!?アレ!近づいてみよう。おい何だ!?」

田中氏:水面を漂う不気味な生物。その正体はッ!!

ギャガ━━Σ(゚д゚lll)━━ン!!!

→CM突入

水深3mの入り江を水中調査。 ソナーに大きな影が映るも、残念ながら流木であった。 ヴァルキマールの「もう2週間も経っているから、移動したと考えられる」という言葉が身も蓋もない。

探検隊は新たな情報を得る為、近くで最大の村、チクーナ族アリーダ村へ。 そこは恐るべき儀式が残る村であった。 少女の髪の毛をむしるのだ。 剃るのではない。 むしる。 漢字で書くと『毟る』。 むちゃくちゃである。w しかも毟るは老婆。 ほとんどホラー映画だ。

聞き取りの結果、村人はイプピアーラと接触していた。 一人の老女などは、「腕を掴まれて、引き込まれそうになったわ」とまで言う。 村人の話から、探検隊はまず3班に別れ、『白い猿(白ウワカリ)の群れ』を探す事に。 

白ウワカリを探している途中、大和隊員がパンドラの箱を開けてしまう。 「ヴァルは何で隊長と同じ舟に乗らなかったんですかね」。 しかも、それに対し、ヴァルキマールが爆弾発言。 「隊長は声が大きいからサルが逃げてしまうんだ」。 恐るべき展開だ。 思わず今後の探検隊の成り行きを心配してしまったのは俺だけではあるまい。 更に白鳥隊員と大和隊員はヴァルキマールの言葉に黒い笑顔全開。 この時の2人の影には先がスペード型の尻尾がついていたに違いない

■ Chapter5 ■

田中氏:隊員達と別れて、どれくらい時間が経っただろう。未だウワカリの姿は見えない。とその時だった!
隊長:「何だあれは!?アレ!近づいてみよう。おい何だ!?」

田中氏:不気味に浮遊する怪生物。一体アレは何なのか!死体ではない。明らかに生きて動いている。
隊長:「何だ、これ」

隊長:「(怒ったように、)ナマケモノ!?ナマケモノが泳ぐのか?」

田中氏:意外にもその正体はナマケモノであった。
隊長:「(マルコスが水面からナマケモノを引き上げ、)ナマケモノだ…」

渡辺隊員:「隊長、ナマケモノをイプピアーラと見間違えたのは…ないでしょうか」

隊長:「これを…、見間違える事はないだろう…。違うよなぁ…」

田中氏:ナマケモノは二本足で立ち上がる事もなく、足に水かきもない。もちろん、魚のようなヒレもない事から、これをイプピアーラと見間違える事はまずない。
隊長:「(ナマケモノを水に戻し、)よし、はい」
田中氏:一本の木から一生下りる事がないと言われる程のナマケモノだが、実は川を渡って別の森に移動する事は珍しくない。動きの鈍いナマケモノにとっては、陸上を移動するよりも、こうして川を移動した方が肉食獣の危険から免れる事が出来るのだ。

田中氏:その頃坂本のカヌーは水草に行く手を阻まれていた。アマゾンでは川と湿地帯の境がなくなっている事がしばしばある。からみつくような水草を掻き分けて前進を試みるが、思ったように進めない。

坂本隊員:「やた!抜けた!」
田中氏:格闘の末、やっとの事で脱出した。しかしその奥は更に困難を極めていた。
田辺隊員:「坂本さん、そろそろ戻った方が良くないですか?奥に来過ぎちゃったみたいですけど」

坂本隊員:「いや、まだまだイケる!」

田辺隊員:「分かりました」
坂本隊員:「フレンチ、ポルファボール」

田中氏:坂本はこれまでの探検で、限界点を明確に見極める事が出来る程に成長していた。一方、ヴァルキマールは茂みの奥から微かに聞こえるウワカリの声を聴きつけ、その方向にカヌーを進めていた。この近くに確実にウワカリがいる。姿は見えない。だが、ヴァルキマールの聴覚がついに突き止めた!

(ヴァルキマールが樹上を指差すも、なかなかカメラはウワカリを捉えられない)
田中氏:
いた!全身を白い毛で覆われたシロウワカリである。大和がすかさず現在地点を知らせる。
大和隊員:「〜〜〜発見しました。〜〜〜しますので、すぐに合流してください」
隊長:「わかった!すぐそっちへ行く!」

隊長:「モーター!モーター!ターン!ターン!モーター!」

田中氏:隊長のカヌーはエンジンを点火し、急旋回して目的地を目指す!一方、エンジンを置いてきてしまった坂本は体力勝負!ウワカリには赤い毛を持つアカウワカリもいるが、このシロウワカリは極めて珍しい。禿げ上がった真っ赤な顔はまるで人間のように見える事から、通称、人面ザルとも言われている。彼らは群れで暮らし、地面が水に浸かるような森でしか生息しない。

田中氏:15分後、隊長が合流。シロウワカリは次第に数を増している。間違いない!我々は群れと遭遇する事に成功したのだ。そして更に10分後、坂本が合流した。ウワカリのいる入り江にイプピアーラは潜んでいる。その言い伝えにしたがって、群れの後を追う事にした。

田中氏:絶対に見失ってはいけない。ウワカリを刺激しないよう、全員が息を殺して、水面を滑るようにカヌーを進める。隊長はこれが偶然とは思えなかった。アマゾンの神が我々をイプピアーラの居場所に導く為、ウワカリを遣わした。そう思えてならなかったのだ。

田中氏:やがて大きく開けた入り江に出た。これがウワカリが群れ、イプピアーラが住む場所なのか。そこは不気味な空気など微塵もない、むしろ清清しい気持ちを与えてくれるアマゾンのオアシスのような場所であった。我々は今まで、恐ろしいイプピアーラは不気味な場所に住んでいると、勝手に思い込んでいた。隊長は冷静に水面を見つめ、そこにある生物の姿を発見した。

隊長:「ワニがいるなぁ」

田中氏:もしかするとイプピアーラとは、立ち上がったワニの姿に驚いた目撃者が未確認生物と思い込んでしまった可能性もある。

隊長:「もうこんな時間か!捜索は明日だな!」
隊員全員:「はい」

隊長:「おし、戻ろう!アトラス!!」

田中氏:アマゾンに夜に行動する事は死を意味する。我々は日没前に一旦母船に引き上げる事にした。

田辺隊員:「隊長、これを見てください。ワニに関するメールが届いています」
田中氏:差出人はブラジルのワニ研究家であった。それによれば、ワニは水面に頭を出している時、水中では二本足で立ち上がったような姿勢を取っている。しかも時として陸に上がったワニは、木などを支えにして、二本の足だけで立つ事がある、と言うのだ。

隊長:「ワニは水面を漂っているだけだと思っていたんだが、実に興味深い生態を持っているんだな」

田中氏:あくる朝、我々はまだ暗いうちに出発した。入り江にはイプピアーラと目される巨大生物は住んでいるのか。そしてワニが二本足で立つ事はあるのか。調査すべき課題はいくつもある。ところが、昨日とは打って変わって、この日は全くワニの姿が見えない。まずはソナーで水中に巨大生物が潜んでいないか、綿密に探索していく。しかし、ソナーにはこれといった反応はない。やはり、イプピアーラは未発見の生物ではなく、立ち上がったワニなのだろうか

田中氏:そこでワニの見間違いである可能性を探る事にした。姿を消しているワニをおびき寄せる為、泣き声を水中スピーカーで流す。ワニは鳴き声を聞きつけると集まってくる習性があると言う。更に船上からもおびき寄せる。
(「ィン、ィン」といった息を喉の奥で押し殺したような感じの泣き声)

田中氏:わずか10分後、どこからともなくワニが近づいてきた。明らかに泣き声に反応している。しかもその数はどんどん増えてゆき、遂には夥しい数のワニがスピーカーの周りに集まり出した。ここは想像以上に多くのワニが住む入り江だったのだ。ワニが泣き声に敏感に反応する事は確認できた

田中氏:一方、ソナーでいくら探りを入れても、何も掴めなかった。どうやらこの入り江にはワニ以外、大きな生物は住んでいないようである。そこで岸辺を探し、上陸する。

田中氏:そこには、ワニが這った後が残っていた!ここにワニは来る。早速この場所に監視カメラを設置。更に木の幹から泣き声を流す事にした。果たしてワニは二本足で立ち上がるのか。そしてその姿は半漁人のように見えるのか。

田中氏:我々は一旦母船に引き上げ、ヴァルキマールが撮ったイプピアーラの映像を再確認した。二歩なしで立ち上がったワニがこの映像と似たように見えれば、イプピアーラは立ち上がったワニの見間違いであると特定する事ができる。

隊長:「う〜ん…」

田中氏:あらゆる可能性を検証し、答えを出す。それでこそ真実に近づく事が出来るのだ。翌日、監視カメラの映像を確認する。果たしてワニはここにやって来たのだろうか。大きなワニが現れ、泣き声に吸い寄せられるように伸び上がる。しかし…。

隊長:「立ったように見えなくもないが…。違うなぁ…」

田中氏:確かにワニは立ち上がるような行動をとっていた。しかし、これとイプピアーラの姿はあまりにも違いすぎる。イプピアーラがワニである可能性は消された。

(翌朝)
隊長:
「とにかく…陸を捜索してみるか…。何か手掛かりが掴めるかも知れん。特に足跡には注意してくれ」
隊員全員:「はい」
隊長:「よしッ!」

田中氏:残る可能性は未接触のインディオ、そして、未発見の生物である。我々はこの入り江を取り囲むジャングルに何らかの痕跡がないか手分けして捜索する事にした。すると、ヴァルキマールは獣道を発見。そして隊長も何か異変に気づいていた…

(下草の枝が折れている事に気づき、)
隊長:
「これ、どう思う? 自然じゃないなぁ…。あそこも折れてる」

田中氏:何者かがここを通った時に、枝を折ったのだろうか。この近くにはイプピアーラの痕跡らしきモノがある。隊員達は手分けして水かきのついた、あの足跡がないか懸命に探した。しかし、何ら手掛かりが掴めぬまま、時間だけが過ぎていた。

田中氏:とその時ッ!

田辺隊員:「うぁあああああああ!!!!!!!」

ギャガ━━Σ(゚д゚lll)━━ン !!!

坂本隊員:「おおい!!おい!!」

田中氏:底なし沼だ!もがけばもがく程飲み込まれてゆく!

坂本隊員:「隊長〜〜ッ!!こっちです、隊長〜〜ッ!!」

(隊長と渡辺隊員が駆けつける)
隊長:
「(渡辺隊員に、)ロープ!ロープ!まて、間に合わんッ!!」

田中氏:救出しようと下手に手を出せば、共倒れになる!隊長は素早く判断し、木の枝を渡した!

隊長:「(枝を手渡し、)掴まれ!おい!端っこ掴まれ!せ〜の!うぉっし!」
坂本隊員:「おっしゃ!」
白鳥隊員:「(現場に駆けつけ、)どうした、どうした?!」

隊長:「大丈夫か!」
田辺隊員:「はい…」
隊長:「底なし沼だな」
大和隊員:「す〜っげぇ〜」

田中氏:アマゾンにはこうした底なし沼がそこかしこに口を開けている…。とその直後、隊長の下に緊急連絡が入った。

マルコス:「隊長、○○です、どうぞ」
隊長:「(息を切らせながら、)はい、隊長!」
マルコス:「ヴァルキマールが矢を発見しました」

隊長:「矢…?!うぉっし!」

田中氏:その近くにインディオがいる。それは八方塞りになっていた捜索に突破口を開く可能性がある。隊長はすぐさまヴァルキマールの元に走った!

(ヴァルキマールが矢尻(取り外しタイプ?)を隊長に手渡す)
田中氏:
ヴァルキマールによればこの辺り一帯で狩りをしている部族のものである可能性が高いと言う。枝を折ったのはきっとこの部族に違いない。
隊長:「とにかくその部族に会いに行ってみよう」
田中氏:獣道を行けばきっと集落に辿り着く。この部族がイプピアーラを目撃している可能性は高い。一旦母船に戻り、準備をする。

隊長:「ここにいてサポートしていてくれ。頼むぞ」
(田辺隊員とマルコスが残る事になった)

田中氏:しかし、ここから部族の集落までどれほど離れているのか全く分からない。とにかく、出来る限りの食料を持って出発する事にした。獣道を歩き、未知なる部族と接触する為には、獰猛な肉食獣や、猛毒を持った蛇が蠢くジャングルに足を踏み入れなくてはならない。重い荷物が肩に食い込み、疲労も頂点に達していた。

田中氏:しかし、探検隊の中に不平や不満を口にする者はいない!「イプピアーラの正体を突き止める」その目的の下、全員が結束し、鋼の精神が困難を突き破るのだッ!

田中氏:ジャングルの中を歩くのは想像以上に厳しい。熱帯特有の熱さと、高い湿度。まるで蒸し風呂のような環境の中で前進しなくてはならない。意識が朦朧とする中で、隊長は隊員達の体力が限界に近い事を察していた。

隊長:「ヴァルキマール!ア、カンパメント、ア、キー」
ヴァルキマール:「OK」
隊長:「水もあるし、ここでキャンプだ。急いで準備してくれ!」

田中氏:これまで幾たびも修羅場をくぐり抜けてきた探検隊にとって、キャンプを張る事はもはや手馴れたモノだ。全員が手際よく準備を進める。だが、アマゾンはあらゆる場所に危険が潜んでいる!

白鳥隊員:「うぁわあああああ!!!!!!」

隊長:「どうしたぁ!!!」

田中氏:ただならぬ悲鳴に、全員が凍りついた!

隊長:「おぉい!」
田中氏:
何と白鳥が4mは優にあろうかというアナコンダに巻かれ、餌食にされようとしていた。全員で引き剥がそうとするが、とてつもない力で抵抗する!濁った水にいた為、不意を突かれた!

隊長:「(アナコンダの頭部を掴み、)おぃい!あぁ!!」

田中氏:「人間など恐れるに足りぬ」そう言いたそうにアナコンダの目が挑戦的に光ったッ!

隊長:「(白鳥に対し、)大丈夫か!(アナコンダは)向こうに持って行こう!」
隊長:「おぃ!凄い力だなぁ、これ」

田中氏:我々は弱肉強食の世界にいる事を改めて思い知らされた…。

田中氏:浅い眠りのまま、あくる朝を迎えた。

隊長:「ぅおッ!!」

田中氏:だが、目覚めと共に恐ろしい事態が待ち構えていた。何と寝ている間に隊長の上にタランチュラが落ちてきたのだ

白鳥隊員:「隊長!」
大和隊員:「うわ、隊長!上に!」

隊長:「静かにしろぅう…」

隊長:「静かにしろ、静かに!(ゴクリ…)」

大和隊員:「うぁ、デッケぇ〜」

隊長:「静かにしろ、静かに!」

田中氏:隊員達の心配をよそに、隊長は冷静に、まるでタランチュラを手なずけるかのように、ナイフの上に乗せた。
隊長:「(大きく息を飲み、)おい…、気を付けろよ…」
田中氏:もしも噛まれれば高熱に襲われ、場合によっては傷口から病原菌が入り、死に至る事もある。しかし、隊長のオーラがそれをはね退けた

隊長:「何が起こるか分からん。気を付けろよ…」
隊員全員:「はい!」

隊長:「よぅし!(ナイフの上のタランチュラをポンと払い、)出発ッ!」

田中氏:我々はイプピアーラ発見の望みを、未だ見ぬインディオに賭けた。矢が残されていたからには、このジャングルのどこかに集落があるに違いない。どんな小さな手掛かりも見落とさないよう、我々は注意深く前進していた。先頭を歩いていたヴァルキマールが突然、立ち止まった。
(ヴァルキマールが何かを指差している。構える探検隊一行)

田中氏:何かを見つけたようだ。彼が指差す方向に小さな生き物がいた。それは小さなサルであった…。しかも驚いた事に近づいても逃げようとしない。人に慣れているのだ。このサルはマーモセットの仲間で、'92年にヴァルキマールが発見した珍しい種類である。これでも立派な大人。サルを知り尽くす彼はこのサルの素性を見抜いた。

ヴァルキマール:「明らかに人に買われていた猿だ。連れて行った方が良いだろう」
白鳥隊員:「隊長…」
隊長:「うん、良いだろう!」

田中氏:このサルを飼っているインディオが近くにいるに違いない。迷子のサルが我々にとっては極めて重要な水先案内人となったのである。
(白鳥隊員が紐をサルの身体に結びつけ、肩に乗せる)
ヴァルキマール:
「OK、Vamos!!」

田中氏:しかし、今我々が近づこうとしているインディオがどんな部族なのかは定かではない。中には外部の人間との接触を実力で排除しようとする危険な部族もいる。十分な注意が必要であった。やがて道らしきものが見えてきた。明らかに集落へと通じている。更にその道には色鮮やかな鳥の羽が散らばっていた。まだ落ちて間もないモノの様であった。

田中氏:そしてその先に地面に突き刺されている一本のヤリ。一体これは何を意味するのか。インディオは集落の入り口にヤリを立てる。そのヤリが斜めに立っていれば、無用な戦いを好むモノではない事を意味する、とヴァルキマールは言う。この入り口のシンボルから、カマナリ族の一派である事が分かった。文明を拒絶して生きる人々である事には間違いない。攻撃もしないが、歓迎もしないというインディオは少なくない。

田中氏:最初の接触は慎重に行わなければならなかった。果たして我々を受け入れてくれるのだろうか。既に我々の存在に気づいていたのであろう、男が用心深く様子を伺う。我々の訪問に対して、拒否の態度は示してはいない。しかし、言葉が通じない為、コミュニケーションを図ることは難しい。

隊長:「言葉が全然通じないんだなぁ…」

田中氏:交渉は難航していた。何か突破口はないのか。その時、一人の女性が隊員の方をしきりに気にし始めた。何を見ているか。彼女が見ていたのは、途中で保護したサルであった。どうやら、彼女が飼っていたサルのようだ。いなくなっていたサルを見つけて、喜ぶ人々。

田中氏:この一件で、彼らの表情が一変した。言葉は通じないが、心は通じた。小さなサルのお陰で、我々も歓迎される事になった。これで新たな情報を得られるかもしれない。我々への対応から推測すると、彼らは未接触の部族ではない。インディオ保護局にはすでに確認され、何度かインディオ以外の人間とも会っているようだ。最大の壁は言葉の壁であった。

田中氏:あくる日我々は彼らからイプピアーラについての情報を聞き出そうとした。しかし、イプピアーラと言っても、首をかしげるばかり。説明しようにも、言葉の壁が大きく立ちはだかった。多少のコミュニケーションは図れても、込み入った話は出来ない。我々は為すすべもなく彼らを傍観しているしかなかった。時間だけが無駄に過ぎてゆく。どうすればこの膠着状態を打開できるのか。

田中氏:突破口は思わぬ偶然から生まれた。

隊長:「どうした、坂本…。さっきから掻いてばっかりして」

坂本隊員:「凄い痒くてですね…」

((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

隊長:「凄いな、おい…。後ろもか」
坂本隊員:「ええ」
隊長:「うわぁ…こりゃ凄い…。お前、薬塗れ!」

田中氏:ダニのアレルギーで体中に発疹が出た隊員。尋常な痒さではない。探検にこのようなアクシデントはつきもの。常備していた薬で応急処置を施す。

隊長:「大丈夫か」
坂本隊員:「大丈夫です」

田中氏:その時、薬箱を出す為にザックの中から偶然取り出していたイプピアーラの足跡の石膏を女性が見つけて何か言い始めた。
村の女:「チョニチャートゥー」
隊長:「チョニ、チャー…テー?」

田中氏:彼女達はこの足跡を示し、チョーニンジャーテンのモノだと言う。彼らはイプピアーラをチョーニンジャーテンと呼んでいたのである。チョーニンジャーテンは最近も目撃されていた。リーダー格の男がその場所を教えてくれると言う。

田中氏:ついに確信情報を掴んだ!イプピアーラは目前にいたッ!

ギャガ━━Σ(゚д゚lll)━━ン!!!

→CM突入

不気味に浮遊する怪生物の主体はナマケモノであった。 画像を見てもらえれば分かると思うが、あんまりと言えばあんまりなそのお姿。 見ているこっちまで脱力する。 ヴァルキマールが白ウワカリの群れを発見し、隊長は「ターン!ターン!モーター!」と急行。 そこから白ウワカリの群れを追う事に。 その先もまた「入り江」になっていた。 隊長がワニを発見する。

問題は隊長の謎の言葉、「アトラス」だ。 アトラスとは一体…? goo辞典で調べたところ、こんな感じ(→コチラ)。 う〜ん、意味不明。 とすると、アトラスではなく、「at last」だろうか。 これだと、「もう終わりだ」みたいな意味になるから、そこから「引き上げよう」という意味で使ってもおかしかない。 多分、これかな?

と、浅はかな思いつきを披露した訳だが、某巨大掲示板にて>>うまいじゃない隊員により、
「アトラスとは、『後ろへ→引き返せ』という意味のポルトガル語だよ」という指摘を受けた。
調べたところ、確かにそうなので訂正。(詳しくは、2004年9月16日の更新日記にて)

翌日、田辺隊員が大変な事に。 底なし沼だ。 底なし沼とジャングルは同義語だ。 助けを呼ぶ田辺隊員→助けを呼ぶ坂本隊員→全速力で駆けつける隊長。 何とか救出に成功した所に無線がかかってくる。 矢を発見したらしい。 息つく間もなく全速力で走り去る隊長

隊員達は隊長を殺すつもりか!w 

今回の探検は白鳥隊員が大活躍だ。 先ほどはピラニアに噛まれ、更に大和隊員と黒い笑顔を見せてくれたと思ったら、今度はアナコンダだ。 全身の骨をバラバラにされる寸前で何とか救出成功

負けじと隊長もタランチュラの襲撃を受ける。 坂本隊員は坂本隊員でダニの襲撃で横っ腹が大変な事に。 もう、ジャングルはむちゃくちゃだ。 ちなみに、Chapter5最大の名言は、田中氏の「鋼の精神が困難を突き破るのだッ!」だな。 今回の田中氏最高の言葉かも知れない。

■ Chapter6 ■

田中氏:リーダー格の男が最近イプピアーラの目撃された場所に案内してくれた。集落のすぐ傍を流れる川。彼の身振りから推測すると、この川の上流に大きな入り江があり、そこにイプピアーラがいるらしい。捜索ポイントが決定した。上流に行けば捜し求める入り江を見つけることが出来る。しかし!

隊長:「捜索するには、船と合流する必要性があるな…。まずは下流に向かおう!」
田中氏:捜索には母船に積んでいる機材が必要だった。

隊長:「こちら隊長、こちら隊長。サポート隊、サポート隊、どうぞ!」
田中氏:開けた場所なら無線が通じるはず。川沿いを下流方向に歩きながら、我々は母船で待機するサポート隊を呼び続けた。そして、およそ1時間後。
隊長:「サポート隊、サポート隊、どうぞ!」
田辺隊員:「はい、こちらサポート隊です。どうぞ」

隊長:「(やっと通じて安堵し、)はぁ…」

隊長:「(GPSを持った白鳥隊員を呼び寄せ、)今現在、我々は…メモしてくれ!南緯4度6分556。西経69度22分587。そこにいる。合流を頼む!!」

田辺隊員:「了解しました。そちらの方へ向かいます」

隊長:「発信機も入れておく。以上。よし良いな。よぅし、行こう!」

田中氏:発信機の位置が本体の位置を指し示す。サポート隊はGPSを頼りに、目的地を目指した。密林を網の目のように走るアマゾンの支流。GPSや発信機がなければ、このような場所で到底出会う事は出来ない。最も開けた川の合流地点で、本体はサポート隊を待ち受ける事にした。数週間にも及ぶジャングルでの生活に、我々の疲れもピークに達していた。しかし、何としても半漁人伝説の真実を突き止めたいという、強い思いが酷暑や疲労を片隅に追いやっていた。

田中氏:本当の戦いはこれからだった。母船のアンテナが本体の発する電波を捉えた!本体にも母船のエンジン音が微かに聞こえてきた。ジャングルの中で互いをつなぐのは、発信機の電波だけである。無線が通じてから4時間後、ついに母船が本体の前に姿を現した。母船には捜索機材の他に、水や食料も十分に積み込まれている。常にライフラインを確保しておかなければ、満足な探検は出来ない。

田中氏:イプピアーラがいるという入り江の下流が、新たなベースとなった。我々は捜索機材を三艘のカヌーに積み込み目指す入り江に向かった。当然、イプピアーラが入り江を出て、下流に移動してくる事も頭に入れておかなければならない。その為エンジンは使わず、オールのみで静かに入り江に近づいた。

田中氏:森で暮らす少数のインディオ以外は、まず入ってくる事がないアマゾン奥地。そこに伝わる半漁人伝説。その真実を解き明かす時がいよいよ間近に迫っていた。やがて目の前が大きく開けた。澄んだ水、広くて見通しの良い入り江。条件は完璧に整っていた。

隊長:「皆、準備してくれ。俺はこっちを見て来るから」

田中氏:捜索の準備を進めながら、入り江全体の形状を探る。既にイプピアーラは我々の侵入を察知し、動き出しているかもしれない。入り江は長く上流方向に長く伸びていた。一旦、くびれたように狭くなる部分があるが、その先までつながっていた。木立に覆われた入り江の奥は、イプピアーラが身を隠すには格好の場所のように思われる

田中氏:やがて岸が見えてきた。どうやら行き止まりのようである。瓢箪のようにくびれた部分に、もう一つ小さな入り江があった。入り江の形状は判明した。

隊長:「ここも調査してみる必要性があるな」
隊長:「(水面の水をすくい、)今までと違って、水の透明度が高いな」

隊員:「「隊長、足跡発見しました。すぐに来てください。
隊長:「わかった!」

田中氏:手前の入り江の岸に上陸していた隊員が足跡を発見した。果たしてそれはイプピアーラのモノなのか。その足跡がヴァルキマールの発見したものと一致すれば、イプピアーラ存在の可能性は飛躍的に高まる。点と線を結ぶ手掛かり。それが一箇所に集約した時、それまでベールに包まれていた伝説が、真実を語り始める。

大和隊員:「隊長、これです」
隊長:「おお、間違いないなぁ!」

田中氏:水かきのようなモノがついた足跡。明らかにヴァルキマールが発見したものと同じ形状であった。しかも、上陸してそれ程時間が経過してないようにも思われた。

隊長:「確かにそうだ。水から…、陸に上がったって事だ」
白鳥隊員:「(小声で、)隊長、今度、入った後ですかね…」

隊長:「ああ〜!これか!」

ギャガ━━Σ(゚д゚lll)━━ン !!!

田中氏:水際についた足跡。

隊長:「入ったり出たりしてるなぁ…」

田中氏:もはや疑う余地はなかった!

隊長:「間違いない。よぉぅうし!徹底的に捜索だ!良いか!」
隊員全員:「はいッ!」

田中氏:何らかの理由で陸と水中を往復する二足歩行の生き物。その生き物が今、この入り江のどこかに身を潜めている。この水際がイプピアーラの通り道であるなら、その周辺に必ずや手掛かりがある。

田中氏:我々は水中を徹底的に探る事にした。垂直方向を見る魚群探知機と、水平方向を見るソナーの両方で、水中の情報をキャッチする。魚群探知機では入り江の深さや魚の有無が確認できる。画面に映し出される多くの魚。この入り江にいれば、イプピアーラも餌には不自由しない。

渡辺隊員:「うわッ?!これこれ」
田辺隊員:「大きいよ」

田中氏:画面に明らかに魚とは異なる大きな影が映った。

渡辺隊員:「大きな影が映ってます」

田中氏:その影とは一体何なのか。正体を確かめるために、水中リモートカメラを送り込む。かつて誰も撮影に成功した事のない、イプピアーラの水中映像。自在に水中にもぐるリモートカメラ。ついに未知なる世界を我々の前に導き出そうとしていた。目指すは魚群探知機に映し出された、大きな影の方向。

渡辺隊員:「また出た、また出た」
田辺隊員:「きたきた」
渡辺隊員:「大きい、大きい」

田中氏:明らかにカヌーの下に何かがいる。しかも魚群探知機だけではなかった。水平方向を見るソナーも魚群探知機と同じ方向に大きな影を捉えていた。

坂本隊員:「(カヌーから立ち上がって、)隊長!この位置!この位置に反応ありました!水深…、約2mくらいのところに大きな反応があります」
坂本隊員:「(渡辺隊員の方へ向かい、)そっちどう?!ある?」

隊長:「静かにしろ!生き物追っかけてんだ!騒ぐな!」

田中氏:魚探とソナーで確認した位置に、リモートカメラが急行する。果たしてカメラはどんな映像を捉えるのか。水の透明度はおよそ1mだが、今までと比べて視界は良い。遭遇さえすれば、必ず何かが映る。

田中氏:カメラが潜った!入り江の底まではおよそ3m。カメラはかなり広い範囲を捉える事が出来る。ところが、目の前にあるはずの影の姿がどこにもない!一体、ドコにいるのか?!どうやら影はかなりのスピードで動き回っているようだ。大きな魚なのか。イプピアーラなのか。影はまだ魚探とソナーに反応していた。

隊長:「(小さな声で、)どっちの方向だ!右か左か!」

田中氏:一瞬でもその姿を捉えたい。我々は動き回る影を懸命に追った。すぐ近くにその生き物はいる。だが、ケーブルを引いたまま動くカメラのスピードには限界があった。水面でポイントに近づいては潜るものの、既にその場所に求める姿はない。一体、どこにいるのか?既に追跡を始めて10分になろうとしていた。

マルコス:「カメラを隊長から見てもう少し左側にお願いします」

隊長:「追いかけきれねぇな…」

田中氏:やがてソナーと魚探の画面から影が消えた…。その後、範囲を広めて更に水中を探ってみたが、二度と影が映る事はなかった…。我々の追跡をかわし、その生き物は姿をくらました。

隊長:「(すっくと立ち上がり、)確かに何かがいるなぁ…」

田中氏:遭遇のチャンスは逃した。しかし確信は更に深まった。我々は次なる作戦に出た。まずは魚探とソナーに反応があったポイントを監視カメラで集中的に見張る事にした。もしそこがイプピアーラの通り道なら、いつか水面にも姿を現すはずだ。

隊長:「はぁ…。よぅ〜し、続きは明日にしよう」

田中氏:不気味に静まり返る入り江。そこは手前の大きな入り江と、奥の小さな入り江に分かれていた。既に手前の入り江では、足跡と水中の影を確認している。伝説の半漁人イプピアーラ。捜索は翌日に持ち越された。

(翌朝)
隊長:
「各自、準備してくれぃ!」
田中氏:2日目の捜索は、手前の入り江から始まった。昨日設置したカメラを確認。魚探とソナーで水中は更に広範囲に探る。

白鳥隊員:「隊長!何か映っています!」

監視カメラが水面に動くものを捉えていた!イプピアーラが姿を現したのか!?早朝、何者かが水面に浮かび上がり、入り江を横切っていた!

ギャガ━━Σ(゚д゚lll)━━ン!!!

→CM突入

村の少女から「チョーニンジャーテン」=「イプピアーラ」だという情報を入手。 ついに、イプピアーラのいる「入り江」を特定。 現場の入り江に到着後、足跡も発見。 

魚群探知機とソナーで探索した結果、何か大きな影がある事が判明。 その際、隊員達は「静かにしろ!生き物追っかけてんだ!」と隊長に一喝される。 気になったのだが、今回の探検で隊長は「静かにしろ!」と何回言ったのだろう…。

結局、手前の入り江でイプピアーラを押さえる事は出来なかったが、何かがいる事はハッキリした。 夜設置したカメラには決定的が映像が捉えられていた。 背ビレのある、まさに半魚人が水中に消えてゆく場面であった。

伝説の半魚人、イプピアーラの姿を捉えた!

■ Chapter7 ■

田中氏:監視カメラの一台に動くものが映っていた。水面に浮かび、入り江を横切る生き物。ついにイプピアーラの姿を捉えたのか!?

隊長:「何か動いてんな」

田中氏:監視カメラでは30秒間に2秒回るインターバル撮影を行っている。その2秒の間に水面に浮かび上がる背ビレのようなモノが映っていた。魚でない事は明白。未知なる生き物であった!

隊長:「(入り江を指差し、)昨日俺が…、先に行った奥の方に行ってるな…」
白鳥隊員:「はい」

田中氏:その生き物は手前の入り江を横切り、奥の入り江に向かっていた。もし、奥の入り江に入り込んだとしたら、まだそこにいる可能性が高い。再びチャンスが訪れた。

田中氏:水中リモートカメラを先頭に、我々は奥の入り江を目指した。監視カメラに映った謎の生き物の全体像を、今度こそ水中で捉える事が出来るかもしれない。広い手前の入り江に比べ、奥の入り江は狭い。昨日翻弄された動きも、かなり制限されるはずである。水中リモートカメラが奥の入り江に入った。水は澄んでいるが、底はかなり浅い。水深およそ2m

隊長:「反応はどうだ」
坂本隊員:「浅すぎて、何かいても魚探じゃ分かりません」
隊長:「ソナーは?」
渡辺隊員:「ソナーはノイズが多くて、ちょっと分かり辛いです」

隊長:「(小声で、)よぅし、上陸して、痕跡がないか探してくれ」

田中氏:捜索は二手に分かれた。リモートカメラは奥の入り江の水中を隈なく探る。イプピアーラは水中に留まっているのか?それとも陸に上がっているのか。一瞬の変化も見逃さない緊迫の追跡。追い詰められたイプピアーラが、いつ攻撃を仕掛けてくるとも限らない。水中でも陸上でも常に危険は付きまとう。

田中氏:監視カメラが捉えた映像、そして水中を逃げ回るスピード。イプピアーラは我々が想像している以上に手強い相手なのかも知れない。張り詰めた空気の中で、水陸両面からの捜索が続いていた。一体ドコに身を潜めているのか!?リモートカメラが入り江の中心部からかなり岸に近い所を探っていた。その時であるッ!

ギャガ━━Σ(゚д゚lll)━━ン !!!

田中氏:何か動くものを捉えた!その正体は何なのか!?

隊長:「亀かぁ…」

田中氏:体長50cmほどの亀であった。しかし、昨日捉えた影は、亀とは明らかに異なる。姿無きイプピアーラ。早朝、手前の入り江から奥の入り江に向かった事だけははっきりしている。問題はその先の足取りである。既に奥の入り江から陸に上がったのか。

渡辺隊員:「これ、足跡じゃないでしょうか?」
田中氏:足跡であった!現在の居場所を突き止める重要な手掛かりを発見した。

隊長:「(小声で、)歩いてる方向性を確認しろ!」
田中氏:足の向きから推測すれば、何らかの理由で一旦陸に上がったイプピアーラがそれ程の時間を置かず、再び水の中に戻ったと考えられる…。

隊長:「よし、ネットを張ろう!」

田中氏:動きは掴めた。イプピアーラは何らかの目的で、手前の入り江と奥の入り江を頻繁に往復している。その通り道にネットを張れば、捕獲できる可能性は高い。神出鬼没のイプピアーラを遂に捉える時が来た!
坂本隊員:「OK!」

田中氏:全ての準備は整った。

隊長:「よし、手前の入り江に行って待機だ」

田中氏:奥の入り江から再び手前の入り江へ。あとはイプピアーラが動き始めるのを待つだけである。ところが、手前の入り江に戻る途中、信じがたい事態が起きていた。

隊長:「おい!完全に塞がれているぞ!」

田中氏:入り江のくびれた部分が木で塞がれていたのである!イプピアーラの仕業なのか。行く手を阻む木はびくともしない。我々の動きを封じようとしているのか!?

隊長:「よし、ロープ貸せ!」
隊長:「いやぁ、これはしょうがない。俺が潜って、木にロープ巻いて引っ張るから…、お前ら上で引っ張れ!」

隊員全員:「はい!」

田中氏:イプピアーラもまた、我々の動きを観察している事は、
もはや明白であった!

(隊長が短パン、袖なしシャツに着替え、水中眼鏡も装着)
田中氏:
もしかしたら、かなりの知能を持った生き物なのかもしれない。徐々にイプピアーラの実体が見え始めた。同時にその恐ろしさを我々は思い知らされようとしていた。

大和隊員:「隊長お願いします」

田中氏:最も危険な水中に、隊長自ら潜る。これはイプピアーラの罠かもしれないのだ。とすれば、隊員のみを危険に晒す訳にはいかなかった。水中では人間に勝ち目はない。水の気配を全身で受け止めながら、倒れた木にロープを巻きつける。そのロープをカヌーの上から引っ張る事によって、行く手を阻む木を乗り越えようというのだ。

田中氏:恐怖を克服しながらの作業である。隊員が固唾を呑んで見守る中、隊長は木にしっかりとロープを巻きつける事に成功した!

隊長:「よし!引っ張れ!」

隊員全員:「はい!せ〜のッ!うい。せ〜のッ!ういせ〜のッ!ういせ〜のッ!うい」

田中氏:ようやくカヌーが動いた。イプピアーラは息を殺し、我々の動きをじっと伺っているのか。それとも時間を費やしている間に、どこか安全な場所に身を移してしまったのか。我々には知る由もなかった…。午後、態勢を建て直し、次なる作戦に打って出た。

隊長:「水面を叩きながら、ネットの方向に追い込んでいこう。手頃な木を切ってくれ」
渡辺隊員&大和隊員:「はい!」

田中氏:待っていても何も始まらない。我々は積極的に攻撃を仕掛ける事にした。手前の入り江から水面を叩きながら舟を進め、奥のネットを張った入り江にイプピアーラを追い込もうというのである。もしまだ水中に潜んでいるとしたら、この作戦は功を奏するはずであった。ゆっくりとカヌーを奥の入り江に進める。水面は鏡のように静かであった。中央に張ったネットにも何ら変化は見て取れない。

田中氏:イプピアーラはもう此処にはいないのか…。

隊長:「何も掛かっていなそうだな。念の為に引き上げてみようか

田中氏:長く苦しい見えない相手との戦い。我々は希望を失いかけていた。ところが事態が一変したッ!

隊員:「ぅおおい!!おいッ!!」

田中氏:突然強力な力で引き込まれるネット。一体、何が起きたのかッ!?

ギャガ━━Σ(゚д゚lll)━━ン!!!

→CM突入

水深は2mと更に浅くなり、もはやソナーや魚群探知機は意味を成さない。 次から次に発見される足跡。 そして亀。 伝説の半魚人はすぐそこだ。

イプピアーラも未だ人に捕まる事なく生き永らえてきた魔獣だ。 ただでは捕まらない。 探検隊の動きを封じる為、入り江最深部への進入口を木で塞いできた。 しかし、探検隊は怯まない。 隊長が自ら水に入ってカヌーを通す。 これは断じて隊員の身を案じての行為ではない。 隊長によるイプピアーラへの宣戦布告だ。 隊長自らが「対決するなら俺がやる!」というイプピアーラへの言わば挑戦状だ。

藤岡弘、探検隊が伝説の半魚人イプピアーラを今、鋼の精神で追い詰めた。


そして探検隊一行はいよいよ最終ガチバウト、
魔獣イプピアーラの影を追い、暗黒の入り江、決戦の絶境へ。

■ Chapter8 ■

田中氏:予期せぬ出来事であった。ネットを引き上げようとした時、強烈な力でネットが水中に引き込まれたのだ。

隊長:「ネットを放すなッ!!ネットを放すなよッ!!
ネットを放すなッ!!放すなぁッッ!!!」

田中氏:ネットの先に水中リモートカメラを送り込む。だが、あまりに突然の事にコントロールが効かない。不安定な舟の上で、我々は圧倒的に不利な状況に追い込まれた。

隊員:「引っ張れぇ〜ッ!引っ張れぇ〜ッ!」

田中氏:リモートカメラが捉えたのは、水中に引き込まれた隊員の姿ばかりであった。わずか十数秒の間の出来事であった。我々をパニックに落とし入れ、見えない力の持ち主は、忽然と消えたッ!

隊長:「おい、どうしたッ!?どうしたんだッ!?おいッッ!!」

隊員:「凄い力で引き込まれました!」

隊長:「おい、カヌーに上がって、ネットを引き上げろ!」
偶然ネットに引っかかったのか。それとも敢えて引っ張ったのか。どちらにしても恐るべき相手であったッ!

白鳥隊員:「隊長…、破られました…」

隊長:「凄いな、おい…」

田中氏:ネットによる捕獲作戦は想像を絶する力によって、完璧に打ち破られた。決して油断していた訳ではない。ただ、水の中では相手の方が一枚も二枚も上であった。しかし、このまま引き下がる訳には行かない。

田中氏:我々はイプピアーラの姿を捉える事が出来るのは、陸に上がった時しかないと悟った。もし、ネットに驚いていれば慌てて陸に上がったかもしれない。とすれば、近くに痕跡があるはずだ。足跡さえ見つかれば、

田中氏:まだ打つ手はある。後は時間との戦いであった。少しでも遠くに行かない内に追いかけたい。我々は眼を皿の様にして地面を探った。上陸したなら、それ程離れた場所ではないはずだ。

隊長:「(超小声で、)おい…」
(当然、隊員が集まってくる)
隊長:「(超小声で、)おい、ちょっと待て。(そんなに寄るなという感じで、)待て待て待て待て」

隊長:「これ、そうだろ。見ろ…。上陸してんだろ…。
おい、昨日この足跡はなかったか?」

坂本隊員:昨日はありませんでした(断定)

隊長:「見ろ!まだ新しいぞ、おい!ょおし、奥に行ってみよう!この方向に…」

田中氏:水かきの付いた足で、それ程速く歩けるとは考えにくい。足跡さえ辿る事が出来れば、追いつくのは時間の問題である。一度は閉ざされかけたかに見えた道が、再び開けた!

隊長:「水があるな…」

田中氏:だが、再び現れた水際で足跡は消えていた。イプピアーラは上流に向かったのか。その時、ヴァルキマールが何かを発見した!それは今までにない痕跡であったッ!一旦、上流に向かおうとしていた我々は慌てた引き返した。

田中氏:ヴァルキマールが見つけたのは、何者かが食い散らかした亀の甲羅であったッ!しかもそれは身が引き裂かれたばかりのように見えた!

田中氏:ヴァルキマールは、イプピアーラがネットに引っかかっていた亀を獲ろうとしていた時に、我々がネットを引き上げようとしたのではないか、と言う。ならば、獲物を口にしたイプピアーラは一体、どこへ行ったのか…?

ヴァルキマール:「この先入り江があるとしたら下流の方だ」

田中氏:イプピアーラは水の中で捕まえた獲物を陸で食べる習性があるようだ。とすれば、亀を食べた後、再び水の中に戻って行ったのか。しかし、下流へと続く道に、身を隠すような水場はない。

隊長:「水が…なくなってきたな…」

田中氏:やがて上り坂。イプピアーラもここを歩いたのか!?

隊長:「あ…。足跡だ」

ギャガ━━Σ(゚д゚lll)━━ン !!!

田中氏:真新しい足跡が真っ直ぐ前方に向かっていた。一体、イプピアーラは何を目指しているのか!

ギャガ━━Σ(゚д゚lll)━━ン !!!

田中氏:陸にも隠れ家を持っているのか。周囲に十分目を凝らしながら、我々は足跡の向かう先を追った。やがて上っていた道が下りに転じた。

田中氏:目の前が急に開けた。それは思いもよらぬ光景であった!鬱蒼と生い茂る密林の入り江のすぐ裏側に、広大な川が流れていたのである。イプピアーラは知っていたのかッ!?

大和隊員:「足跡があります」
白鳥隊員:「こちらにも!」

隊長:「(巨大な川を指し、)ここを渡ったとしか考えられない」

田中氏:再び消えた水中はあまりに広すぎた…。


・・・イプピアーラの追跡断念…ッ!!

目の前に広がる大海と見紛うアマゾンの流れ。 探検隊に立ち塞がったのは魔獣イプピアーラではなく、人類創生以前より流れる大河アマゾンであった。 この後、空からの追跡を試みるが、それは巨象に挑む蟻の一噛みに等しい。

無念…。 またしてもターゲットを追い詰めながら、寸前で…。 隊長の「ネットを放すなッ!!放すなぁッッ!!!」という絶叫。 イプピアーラの影を踏みながら、その背中に手を掛ける事は叶わず。 多くの在家隊員達が _| ̄|○ ←こういう態勢になったのではないか。

しかし、余韻に浸る間もなく、怒濤のエンディングに突入する。

以下「エピローグ」テキストは是非、コチラを聞きながら…(2.4MB)
怒られたらイプピアーラの逃げ足よりも早く削除します。

探検隊は鋼の精神でもって、あらゆる策を尽くした。 しかし、矢尽き刀折れ、万策尽きて大河の前に屈した。 今はただ、田中氏によるエピローグと『♪Going The Distance』 との奇跡のコンボを味わおうじゃないか。 

■ ED (♪「Going The Distance」) ■

隊長:「よし、最後の手段だ!(マルコスに対し、)頼むよ…」

田中氏:いざと言う時の為に隊長はコーディネーターのマルコスに、ある考えを伝えていた。衛星携帯で最も近い街、タバチンガに連絡。やがて現れたのは水上飛行機であった。上空からイプピアーラを追跡しようというのである。もはや残された手段はそれしかなかった。何か手掛かりが見つかれば、地上での追跡を再開する。

隊長:「よし、マルコスッ!」

田中氏:水上飛行機はイプピアーラが姿をくらませた川の上空へ舞い上がった。果たして空から手掛かりを見つける事が出来るのか…。

満々と水をたたえたアマゾン。
このどこかに我々の懸命の追跡から逃れたイプピアーラが身を潜めている。
河の向かい側にはまるで陸地を飲み込むかのように、

更にに巨大な湖が広がっていた。

空からの捜索。
だが大アマゾンの現実の前に、もはや打つ手はなかった…。

地球上、最も広い流域面積を誇るアマゾン。
そこには人知の遠く及ばない世界がある。
今なお語り継がれる半魚人伝説。
その真実を求める探検隊の挑戦は終わった。
確かに、決定的な証拠を目にする事は出来なかった…。

だが、目に見えるものだけがこの世に存在すると、
果たして誰が言い切れるのだろうか?

少なくともアマゾンの偉大な自然に身を委ねた時、
我々の小さな目が如何に無力かを知る。

人間の目の届かないところで生きているものは数知れない。
だからこそ夢を求める冒険者たちはアマゾンを目指す。
例えそれが見果てぬ夢であったとしても…!!




隊長:「私の探検はアマゾンに始まり、アマゾンに終わる…」


隊長が最終最後に意味深な発言をしている。 

「私の探検はアマゾンに始まり、アマゾンに終わる…」

これはどういう事だろうか。 こんな事を言われると、ソワソワと俺は落ち着きをなくしてしまう。 これは探検隊が終わってしまうと言う事か? なるほど、一陣の風が隊長の帽子を払い、アマゾン河に浮かぶ自らの帽子を眺める隊長の表情は、実に穏やかであった。 ある種の満足感が見て取れる。 一つの探検が終わったという事かも知れない。 

しかし、俺はあえて言いたい。 「探検は終わらない」と。 我々は探検隊を信じている。 『藤岡弘、探検隊』こそこの世で信じるに足る唯一の存在だからだ。 次なる探検を望む事は、見果てぬ夢だろうか? いや違う。 我々は次の探検を待っている。 隊長に安穏とした日々は似合わない。 探検隊は何度でも帰って来るはずだ。


この世に夢があり、我らが冒険者である限り…きっと…。


ファイルを提供して頂いた神、また掲示板等で完成を暖かく見守って頂いた方々、
本当にありがとうございました。


| TOP |