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『藤岡弘、探検隊シリーズ(ナトゥー編)』を語る

「藤岡弘、探検隊シリーズ第6弾」
ミャンマー奥地赤密林縦走3000km 伝説の野人ナトゥーを追え!!
ついに生け捕り!!最強の野人!!

(2005.3.19.テレ朝系列「ドスペ!」枠にて放送)


前回の探検、『イプピアーラ編』が放送されたのは2004年9月8日。

「私の探検はアマゾンに始まり、アマゾンに終わる…」

この美しくも衝撃的なラストは我ら探検隊ファンの心を激しく動揺させた。某巨大掲示板では「まさか、本当に終わりなのか?」「いや、今度は隊長が落としたベレー帽を探しに行くんじゃないか?」と言ったものから、「ちょうど流れてきたベレー帽が、泳いでいたナマケモノの頭に偶然に乗っかってる夢を見た!」といったオカルトチックなものまで、様々に議論された。

しかし、結論は決まって「我らがこれだけ強く望んでいるのだ。必ずまた探検に出てくれる」というものであった。ファンは傲慢なのだ。そんな我らの傲慢で熱い念を送り続ける事、約半年。果たして、探検隊は帰ってきてくれた。しかも、シリーズ最高傑作を引っさげて。

もしかしたら、我らファンは世界一の幸せ者じゃなかろうか。この天突き抜ける程の喜びを一体誰に伝えれば良いのか。探検隊及び、制作会社、スタッフ、テレビ朝日、スポンサー等関係者の皆様、本当に本当にありがとうございました。


前回の前文で俺は「『藤岡弘、探検隊』はこの世で唯一、信じるに足る存在である」と言った。

その想いは今も変っていない。ここに改めて宣言したい。俺は「探検隊原理主義者」である。『藤岡弘、探検隊シリーズ』は、もはや一つの「思想」である。そして、イデオロギー闘争が果ては戦争にまで発展してしまう永き歴史において、人類の英知が生み出した最も平和で幸福な「思想」であると確信する。


さて、その崇高なる思想を実践した
科学情報ドキュメンタリー番組『藤岡弘、探検隊シリーズ』も今回で6作目。第6弾『ナトゥー編』もまた今まで同様、テキスト化する事となった。テキストは見易いようにCMごとに分割した。また、テーブル内の左上の数字は時間の目安となっている。あと、追記ながら、不法電波の影響か、俺の環境は10chと12chはノイズを拾ってしまう。よって、画像が微妙に鮮明じゃない事については容赦願いたい。

以下、藤岡弘、氏は「隊長:」、ナレーター田中信夫氏は「田中氏:」で表記。
他隊員は通常名前を表記し、カメラの位置等により確認不能の場合「隊員(未確):」と表記。

■ 直前番宣 ■

(-0:02)
田中氏:
「ミャンマー奥地に生息するという伝説の野人ナトゥ!その正体を掴んだ!」

田中氏:ついに生け捕り!最強の野人ッ!

隊長:「このあとすぐ!」

【CM突入】

■ OP(本編開始)■

(0:00)
田中氏:
「世界各地に伝わる未確認生物の情報。中でも二足歩行の謎の生き物、野人の目撃は跡を絶たない!新たな情報は、東アジアの未知なる国ミャンマーから発信された、全身黒い毛に覆われた凶暴な怪物。その名はナトゥー

田中氏:「ミャンマー奥地に今尚、根強く残る野人伝説。その野人が去年の秋頃から山岳部で頻繁に目撃されているというのだ。果たしてその正体とは如何なるものなのか!?」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

藤岡弘、探検シリーズ

プシャプシャップシャプシャップシャプシャップシャプシャッ

ミャンマー奥地赤密林縦走3000km 伝説の野人ナトゥーを追え!!

田中氏:「探検隊は誰も恐れて近づこうとしない密林深く分け入った!」

松田副隊長:「あれ!あれ!動いてる!動いてる〜ッ!」

田中氏:「謎の黒い影を発見!これがナトゥーか!」
松田副隊長:「黒いのが動いてます!」

田中氏:「黒い影が目撃された山の頂上付近には野人の存在を示す痕跡が残されていた!」

田中氏:「岩場に口を開けた洞窟には、更なる証があった。生き物の気配。何者かがむいたバナナの皮!」

隊長:「よぅし!(ぱんぱんと頬を叩いて景気をつける)」
田中氏:「この辺り一体で明らかに野人が動き回っている。我々はまず、各所にカメラとセンサーを設置、その行動範囲を探り出した」

田中氏:「今回の最大の目的は野人の捕獲にある!罠を仕掛け、おびき寄せる作戦を決行ッ!」

田中氏:「そしてついに、対決の時がやって来た!」

(センサーがなる音)
田中氏:
「罠にかかり、猛り狂う謎の生き物!果たしてその正体とは!?」

田中氏:「ついに生け捕り!!最強の野人ッ!だがその時ッッ!!!」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

(0:02)

【CM突入】

約2分と、シリーズ中では短めのオープニングだが、もちろん完璧だ。田中氏の神がかりのナレーションが、わずか2分の間に、視聴者を戦闘態勢を整えた歴戦の兵士へと変える。ここでCMに入らなければ、窓をブチ破って外に飛び出す者が出現しかねない。

視聴者の身の安全を考えての短縮であろう。

■ Chapter1 ■

(0:04)【CM明け】

田中氏:「日本の1.8倍の国土を持つミャンマー。首都ヤンゴンには250万人の民が暮らす。かつてビルマと呼ばれたこの国は、国民の85%が敬虔な仏教徒である。1989年に現在の軍事政権が樹立。海外との交流が限られていた為、外国のテレビカメラが入る機会は非常に少なかった。まさに未知なる国である」

田中氏:探検隊がまず訪れたのは昨年秋にナトゥーの記事を掲載した雑誌社」
隊長:「我々は未確認生物を探しているんですよ」
田中氏:
ナトゥーとはミャンマーに古くから語り継がれる伝説の野人である。しかし最近になって、山奥に暮らす山岳民族によるナトゥー目撃の情報が多発し始めた。もはやただの伝説とは言い切れない

田中氏:世界に蠢く謎を解明するのが探検隊の使命である。早速、問題の掲載記事を見せてもらう事にした」

田中氏:真っ黒の毛に覆われたその生物は、体長2m以上性質は極めて凶暴で、人間のように二足歩行するという。ナトゥーは3つの州に暮らす山岳民族の間で目撃されている」

田中氏:「そこは西部のチン州北部のカチン州東部のシャン州である。探検隊は一路ヤンゴンから最も近いチン州の山岳地帯に向かった。ナトゥーの正体とは一体何なのか。それは未だ人類の発見を免れて行き続ける新種の生物なのか。全ての可能性を一つずつ潰していかなくてはならない。我々は陸路をひた走り、車の進入が不可能な地点から徒歩で山道を昇り続けていた」

隊長:「おぉうおッ丸太だぁ!!気をつけろぉッ!!!!」

(松田副隊長が飛び出す)
隊長:
「大丈夫か!?」
他隊員:「大丈夫ですか!?」

田中氏:「今回よりメンバーに加わった松田が身体を張って受け止めた!」

隊長:「何だ、これは!」
田中氏:「しかし、一体何故丸太が転がってきたのか!?」

ガイド(チョウ・カイン=以下ガイド):「運搬中ノ丸太ガ落チテキタンデショウ」

隊長:「うぉし、一応、どかしとこう!」
他隊員:「はいッ!」
隊長:「気をつけろよ!」
田中氏:「丸太をどかそうとした時、その重さに改めて驚かされた。5人がかりでもなかなか動かない。ゆうに100kgは超えているだろう。松田の反射神経と怪力が隊員達を救ったのだ。しかしッ!その直後!!」

白鳥隊員:「うぉああああ!!!!」

田中氏:「地面に手をついた瞬間ッ、そこにはサソリは待っていた!」
隊長:「慌てんな、慌てるな」
白鳥隊員:「うわうわぁぁ…」

田中氏:「尻尾の先の毒針を振りかざしている」

渡辺隊員:「(坂本隊員の足を指差し、)足、足!足!」

田中氏:毒を注入されれば40度の丸二日以上続き、全身の力を奪われる。隊長は間合いを取りながら、慎重に黒い悪魔を剥がしにかかった」
隊長:「うぉし!気をつけろ!…サソリだらけだな!」

田中氏:「我々はサソリの群れの真っ只中にいた。それはこれから起こる困難の前兆のようであった」

隊長:「皆、落ち着くんだ…。良いか…」
(ポイっとサソリを捨てる)
隊長:「何が起こるか分からん!注意して行けよ!」

隊長:「うぉっし!行こうッ!」
隊員一同:「はい!」

田中氏:「それにしても丸太は明らかに人工的に伐られたモノである。何故ここにそんなモノが転がってきたのか。その答えは坂を上りきったところにあった」

隊長:「ああ、あれかぁ…」
田中氏:「木材を運搬中の象がいた」

松田副隊長:「隊長、向こうにもいます」
隊長:「おぉ…。よし、行こう!」
田中氏:「機械化が進んでいないミャンマーでは伐りだした木材の運搬に、象は欠かせない。入り組んだ茂みの置くから運び出すには、車よりも象の方がずっと便利なのである。ここでは人間と動物が力を合わせて生きているのだ」

田中氏:「探検隊が目指すのはチン州の山岳地帯に暮らすチン族。標高1500mの山間部にチン族の村が点在している。やがて村が見えてきた」
隊長:「ぁあ…着いたぁ…」
田中氏:「今は平和そのものに見えるが、かつてチン族は首狩りの風習を持っていたという。ナトゥーの情報を聞き出す為には、まず彼らと打ち解けなくてはならない」

(チン族・ソンタウ村に到着)
田中氏:「村長は快く迎えてくれたが、この村に外国人が訪れる事初めてらしい。物珍しそうな目が我々に注がれる…。奇しくもこの日は村の儀式が執り行われる日であった。我々は村長の計らいで、儀式を見せてもらう事にした。周りの村からもたくさんの人が集まっている」

(巨石を担いで、奇声を上げる村人)

田中氏:「その儀式は『ルンユウ(?)』と呼ばれている。男達は森で巨石を見つけると、奇声を上げながら村まで運び出す。巨石には森の精霊が宿る。この精霊を村に招き入れる事で、村に災いを退け、豊作に恵まれると信じられているのだ」
隊長:「ふぉお…凄いねぇ…」

田中氏:「石の直径は1.5m。厚さは30cmもあり、重さはゆうに1tは超えているであろう。巨石は比較的平坦な場所まで運ばれると、今度はロープを掛け、村長の合図に従って、村まで引っ張って行く。隊員達は彼らと打ち解けるべく、儀式に加わった」

渡辺隊員:「あぶねーあぶねー」

田中氏:「だが、想像を遥かに超える重さだ。隊長の脳裏に嫌な予感が走る。隊員達は儀式に熱中し、我を忘れていた

白鳥隊員:「ぅあああああ!!!!」

田中氏:「何と、隊員の一人が勢い余って転倒した」
松田副隊長:「隊長!!」
他隊員:「ぅわぁ…血ぃ出てる…」
隊長:「どうした!起こせ!」
田中氏:「どうやら腕を負傷してしまったらしい。隊員達の間に緊張が走る。村人達も心配そうに見ている」
隊長:「立てるか!?立てるか!支えろ!おい、坂本」

田中氏:負傷したのは白鳥。二人の隊員に支えられながらその場を後にする。隊長の悪い予感は的中してしまった。だが、儀式は終わったわけではない。トラブルはあったものの、とにかく巨石は村の広場まで運び込まれた。かくして、そこに用意されてあったモノは…」

隊長:「はぁ〜、牛の首かぁ…」

田中氏:「精霊に捧げる生贄として、牛の首が祀られている。これもかつての首狩りの風習の名残なのか。負傷した白鳥は応急処置を受けていた。腕が腫れあがり、思うように動かない。骨折の可能性もある…」

田中氏:「やがて巨石には幾重もの人の輪が出来た。石の土台の上に巨石を載せた奇妙なオブジェ。こうした石の祭壇を作る風習は東アジア一体にあり、日本でも古墳時代に盛んに作られた。そして日没とともに儀式は佳境を迎える。村人達は森の精霊達を歓迎して踊り、酒を酌み交わす。夜を徹しての宴が始まった!」

田中氏:「これは粟で作ったこの地方独特の酒。巨石を運ぶのを手伝った隊員達にも振舞われる」

(苦しそうに飲み干す松田隊員…)

大和隊員:「(苦しそうに)すげーアルコール入ってる…」
松田副隊長:「何か身体があったまってきましたね」
隊長:「はっはっはは」

(ツイストっぽい踊りを披露する松田隊員)

田中氏:「気がつけば村人達は温かい目で我々を迎えていた。余所者を注意深く見つめる視線はもうどこにもない。言葉を越えて探検隊はチン族の人々と打ち解ける事に成功したのだ」

田中氏:「そしてあくる朝。夕べの宴が嘘のように人々は日常を取り戻していた。我々はナトゥーに関する情報収集という本来の目的を達成すべく、村長の家に向かった。その途中…、昨日は気付かなかった、印象的な女性達の顔に目を奪われた」

田中氏:「何と年老いた女性達は皆顔に刺青を施している。これは古い風習で、この村の女である事を証明し、他の村に連れて行かれないようにする為に行ってきたという」

田中氏:「しかも、この長いパイプを吸っているのも女だけなのだ。不思議な魅力を醸しだす女達の視線を後に、我々は村長の家を訪ねた。早速ナトゥーについて聞くと、村長の口から意外な言葉が出た」

字幕:『この村ではナトゥーを守り神として崇めていた』

田中氏:「ナトゥーは恐ろしい存在だが、同時に村の守り神である。礼を尽くして敬わないと祟りがある。その為、ナトゥーを象った木彫りの人形を祀っているのだという。ナトゥーは季節によって移動する。今の季節はもっと北にいるはずだと言う」

隊長:「ミヤンマーの北と言うとなぁ、ヒマラヤに近いからな…」

隊長:イエティのような未確認生物がいても…、おかしくはないよな…

松田副隊長:「・・・・はぃ」

隊長:「伝説は確かにあった。しかし村長によれば、ここ数年、この辺りではナトゥーを目撃した者はいないと言う」

隊長:「いや、ありがとうございました。(ペコリ)」
隊員一同:「ありがとうございました(ペコリ)」

田中氏:「探検隊はチン州を後にし、一路、ミャンマー北部のカチン州、プータオへ向かった!」

田中氏:「インドからネパールを経て、ミャンマーへ伸びるヒマラヤ山脈。そのヒマラヤの端に最も近い街が、このプータオである。まず我々は多くの人が集まる市場に降り立った」

隊長:「ぅし!降りるぞ!」

田中氏:「人が行きかう場所には、当然最新の情報が集まる。早速手分けしてナトゥーに関する聞き込み調査を開始」

隊長:「市場でいろんなモノを売ってるなぁ…。…ん?」
田中氏:「その途中、隊長はあるモノを目にして引き込まれた」

隊長:「これ…、もしかしたら高麗人参じゃないか?身体に良いから買って行こうか」

松田副隊長:「はっはぁ、はい」

隊長:「煎じて飲むか!ねぇ!」

松田副隊長:「(どう答えて良いか分からない様子で)はい…」

田中氏:「ここには様々な山岳民族が集まっている。しかし驚いた事に、ナトゥーという名前だけは民族は違えど、誰もが知っていたのである。そんな中、ある山岳民族が詳しいとの証言があった」

隊長:「リス族…」
ガイド:「ハイ。リス族。リス族ガ住ンデル山ノ上ニアリマシタ」

田中氏:「最近、リス族が目撃したと、誰しもが口を揃えて言う!目指す目的地は決まった!」
松田副隊長:「晴れて来ました!」
隊長:「ぅおぅし!良いな!おし、行こう!」
隊員一同:「はい!」

探検隊一行は一路、山岳民族リス族の住む村へ。
テーマ曲もちろん『S.W.A.T』、mp3の置いてある海外サイトはコチラ(3.8MB)。

田中氏:「地元では『氷の山』と呼ばれている偏狭の地!そこに伝説の野人ナトゥーは今も叫び声を上げ、山々を駆け巡っているのか!?我々の期待は一気に膨らんだ!」

田中氏:「悪路を激走し、リス族の村を目指す。ナトゥーの名は多くの民族に知れ渡っている。ならばこの未知の生物が存在していてもおかしくはない」

田中氏:「壮大な謎に立ち向かう時、探検隊は全身の血がたぎり、
燃え上がる情熱を止められないッ!!」

田中氏:「やがて目の前に一本の釣り橋が現れた。この辺りはヒマラヤからの雪解け水で川が多く、こうした橋がいくつも連なる」

隊長:「おいおい、大丈夫かいこの車。重さ!」
田中氏:「車の重さは橋が耐えられるギリギリであった。そして道は途絶えた。ここからは車を捨て、歩く」

隊長:「ぅし!行こう!」
隊員一同:「はい!」

田中氏:「リス族の村まではもうすぐ。しかしその手前にはまたしても老朽化した吊り橋が」

隊長:かなり古いな…。これだけ…人数大丈夫か…?」

田中氏:「ここまで来て遠回りするわけには行かない。思い切って渡るしかないのだ」

(ぎぃいいい〜〜っと吊り橋が軋む音)

隊長:「おいおい、揺らすなあんまり!ゆっくりな!」

隊員一同:「はい」

(再びぎぃいいい〜〜っと軋む音)
隊長:
「おい揺らすなッ!もっとゆっくり、ゆっくり!」

隊員一同:「はい」

隊長:「おい!揺らすなて言ったろッ!!気をつけろ!」

田中氏:「そうは言っても、吊り橋は揺れるものである(断言)」

田中氏:やがてリス族の村に到着した」
隊長:「ぉおお、村だな…。あそこの村人に聞いてみようか」
ガイド:「ハイ。聞イテミマス」

田中氏:「果たしてナトゥーの目撃者はこの村にいるのか」

隊長:「ナトゥーという野人を知っていますか?ナトゥー」
田中氏:「村人は『ナトゥー』という言葉にすぐさま反応し、遥か彼方の山を指差した。あれこそ、ナトゥーの住む『氷の山』だと言う」

隊長:「ぅ〜ん、あの氷の山に住んでいるのか…。最近、目撃した人がいるって聞いたんだけど…」
田中氏:「彼らによれば、村の奥に暮らす猟師達がナトゥーを目撃しているという」
隊長:「じゃ、行ってみよう!ありがとうッ!」

田中氏:「山を知り尽くした勇敢なリス族の猟師達。村の最も奥に辿り着いた我々は彼らに話を聞いた。すると確かに何人もの猟師達がナトゥーを目撃していた。しかも目撃地点はどれも同じ山。その時期は3、4ヶ月前だと言う。だが!」

字幕:『猟師達は3、4ヶ月前に同じ山でナトゥーを目撃していた』

ガイド:「ソレカラハソノ山ノ方ニ誰モ行キタクナイトイウ事ニナッタンデス」
松田副隊長:「何故行きたくないんですか?」

田中氏:「その問いかけに、ある者は森の中で木をなぎ倒して現れたナトゥーに出会い、凄まじい力でたちまち弾き飛ばされてしまったと言う。またある者は崖の上から大きな岩を投げつけられたと言う。そして皆口々にその巨大な身体と怪力に恐怖を感じたと言う」

隊長:「そこに案内してくれませんか、誰か」

田中氏:「全員が押し黙る中、独りの猟師が案内人を買って出てくれた」

隊長:「ぁあ!(握手し、)よろしくッ!」

田中氏:「ついに我々はナトゥーが住む魔の山へと足を踏み入れる事になった!ナトゥー捜索の機材を運搬する為、村の若者達をポーターとして雇い、目的地を目指す。いつ、ナトゥーの急襲に出会うかもしれない。誰もが口をつぐんだまま、言い知れぬ恐怖と戦っていた」

田中氏:「一歩ずつ確実にナトゥーの縄張りの中に入り込んでいくのが分かる。そして山道を歩き始めて3時間が過ぎた頃、先頭を行く案内人の猟師が指差した!あれがナトゥーを目撃した山だ!」

隊長:「ここでベースキャンプ張ろう!」
隊員一同:「はい!」

田中氏:「その時は来たッ!!」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

(0:20)

【CM突入】

今回の探検の目的はミャンマー奥地に住むという伝説の野人の正体を探り、更にはその野人を捕獲する事である。しかし、その道程、いきなり丸太の襲撃を受ける。生物でもない丸太のようなモノでさえ、隊員の命を奪うとなり得るのだ。幸い、新たに副隊長として加わった松田隊員の危機センサーと怪力が隊員達を救う。

隊長は市場で高麗人参を購入する。これは数多くの修羅場をくぐり抜けてきた隊長の英断であった。この時、初参加である松田副隊長はそれ程重要に考えていなかったようだが、後にこの高麗人参が隊員の英気を養うのに一役買う事になる。

川が見えたら橋である。細い吊り橋とは言え、橋さえない道なき道での探検を繰り返してきた探検隊にすれば雑作もないイベントだ。ただしこの吊り橋、いかにも頼りなかった。一瞬笑顔にも見える、引き攣ったガイドの表情がその危険性を雄弁に物語っている。人は極度の緊張を強いられた時、むしろ笑顔になってしまうらしい。あるスポーツ評論家によると、短距離走者は口を半開きにした、笑顔に近い表情で走る方が良い記録が出るのだそうだ。この場合のガイドの表情は、身体の防御本能が表情の筋肉を変型させたと考えると辻褄があう。

■ Chapter2 ■

(0:23)【CM明け】

田中氏:「ナトゥーが住む山は目前である。探検隊はここにベースキャンプを張る事にした。猟師から目撃地点について再度確認する」

(黒板)

隊長:「(右の人差し指を立て、)1番目は水場で見た。(黒板に書くよう左手で指示)」

隊長:「2番目は山道を横切った。3番目は鳥を追っかけて森の中で見た」

隊長:「時間は何時ごろか聞いてくれ」
田中氏:「これが最も重要な事である」

隊長:「3時から4時ごろ」
ガイド:「ソウデスネ」
隊長:「夕方かぁ…」

田中氏:「目撃は夕方に集中している。つまり、ナトゥーは夜行性の生物である可能性が高いのだ」

田中氏:「その頃、ヤンゴンのインターネットカフェでは腕を骨折して隊を離れた白鳥が独り黙々と世界各地に残る野人伝説や目撃談などを調べていた。その中でナトゥー発見の手掛かりとなる重要な情報を見つけた」

田中氏:「しかしここミャンマーでは規制により、衛星携帯電話が使えない為、リアルタイムで情報を受け取る事が出来ない。そんな中、隊員達は明日の本格調査に備え、準備を着々と進めていた」

田中氏:「今回使用する新兵器がこのデジタルマイクロスコープ。ナトゥーの痕跡をミクロサイズで分析。そして、赤外線センサーは生物の体温を感知。いずれもナトゥー発見に欠かせないアイテムだ」

田中氏:「ミャンマー北部の森には霧が立ち込める。だが、それは日の出とともに消え去って行く。まるで秘密のベールを取り去るように!」

隊長:「出発!」
隊員一同:「ぅいす!」

田中氏:「探検隊の誇りを胸にいざ、ナトゥーの住む山へ!」

田中氏:「ここ一帯の森林は熱帯雨林の北限に近い。その為、今までと違った不気味さを感じさせる。僅かの空間を奪い合うかのように生い茂る草木。我々はこの迷路を抜け、あの山を目指さなくてはならない」

田中氏:「ベースキャンプを出発してしばらくは比較的平坦な道が続いた。しかし、それもつかの間だった。やがて道はどんどん下り始めた。水の音が聞こえる。川が近い。そして、そこにあったのは実に頼りない竹製の吊り橋であった」

隊長:「ぉおぃ!絶対に揺らすなよ!」

隊員一同:「はい!」

田中氏:命令を無視して隊長の逆鱗に触れたら大変である

田中氏:「隊員は先を急ぎたい気持ちをグッと抑え、しばし見守る。隊長は無事に渡りきった。普段、この橋を使うのは猟師だけである。もちろん、安全点検などされているわけがない。歩くたびに橋がしなり、ぎしぎしと音を立てる」

田中氏:「足元が突然抜けるのではないか、そんな不安に襲われる。隊長も気が気ではない。これだけの人間が続けて渡る事など、想定していない橋である。もしも千切れて谷底に転落したら、まず助かる見込みはない…。出来る限り橋に負担を掛けないよう、慎重に渡る。そして、最後の隊員が渡りきった」

隊長:「よし、行こう!」

田中氏:「川沿いのルートを辿りながら、更に奥地へと足を進める。今、こうして歩いている我々を目掛けて、ナトゥーが攻撃してくるとも限らない。絶えず周囲の異変に神経を尖らせる必要がある。やがて小さな沢の案内人の猟師が立ち止まった。ここがナトゥーを目撃した場所だという。どんな生物であろうと、水がなければ生きられない」

田中氏:「ナトゥーはここを水飲み場にしているのだろうか。いずれにしても再び訪れる事は十分に考えられる」

隊長:「よぅし!ここに、センサーと監視カメラをセットだ!すぐ用意してくれ」
隊員一同:「はい!」

田中氏:「ここが第1のポイント、水場だ。すぐさま携行していた赤外線センサー及び、監視カメラの設置に取り掛かる」

渡辺隊員:「(隊長に受信機を手渡し、)受信機です」
大和隊員:「よし、そっち行こう」

田中氏:「この場所には全部で10個のセンサーを張り巡らせる事になった。センサーは正面から扇状に5mの範囲で生物が発する僅かな熱を感知する事が出来る。受信機は1つで10個のセンサーを識別範囲は1km以内。監視カメラは30秒につき2秒間だけ録画されるように設定。これならば90分テープで、およそ24時間の撮影が可能となる」

松田副隊長:「隊長!完了しました!」
隊長:「よぅし!上がってきてくれ! 」

田中氏:「監視カメラが水際を写し、さらに10個のセンサー。もしここにナトゥーが来たならば、確実に捉える事が出来る」

田中氏:「更に山を目指す我々は急斜面に差し掛かった。おそらくこの場所は大雨が降った時、川になってしまうのだろう。地面にはほとんど草木が生えておらず、石がゴロゴロしている。土はむき出しになり、足元が滑りやすい」

大和隊員:「ぅあああ〜ッ!!!」
(大和隊員と坂本隊員が崖を転がり落ちて行く)

隊長:「ぉおい!大丈夫か!松田!急げ!」

田中氏:「文字通り足元をすくわれてしまった。緊張感が緩むと何気ない場所でも大怪我をしてしまう場合がある」

大和隊員:「隊長、すみません」
(無言で大和隊員の首根っこあたりを掴む隊長)

田中氏:「自分の中にある僅かな油断。それこそが時として最大の敵となる。幸い隊員達に怪我はなく、事なきを得た。やがて先頭を行く猟師が足を止めた。この前方でナトゥーを見たと言うのだ」

隊長:「あそこを横切った!はぁ…。松田ッ!ちょっと行ってみてくれ。あそこを横切ったそうだ!」
松田副隊長:「はい!分かりました!」

田中氏:「隊長は目撃した時と同じイメージを掴もうとしていた…」

松田副隊長:「(丘の上で両手を広げ、)ここですか?」
隊長:「もっと後ろだって。もっと後ろだそうだそこだ!OK!そこをちょっと…横切ってくれ!」

田中氏:「隊長のイメージは固まった!」

隊長:「よぅし!分かった!(断言)」

隊長:「センサーセットだ!準備しろ!」
隊員一同:「はい!」
田中氏:「ここが2つ目の目撃ポイント、山道である!すぐに設置開始。

松田副隊長:「身長が約2mという事だから、1m50cmくらいの所にセットしよう」
隊員一同:「はい!」

田中氏:「センサーは地上から1m50cmの位置。これなら小さな動物が横切っても反応する事はない。確実に大きな動物だけを捉える事が出来るのだ。ナトゥーは自分のテリトリーを持っていて、毎日そこを歩き回ってる可能性がある。センサーはその時、確実に捉える事が出来る」

田中氏:「ナトゥーの目撃ポイントはあと1つ。ところが、案内人の猟師が突然立ち止まってしまった。一体、どうしたと言うのか。この先はあまりに危険なため、これ以上は行きたくないと言う」

隊長:「よし!我々だけで入ろうか」
隊員一同:「はい!」
隊長:「よし、行くぞ!」

田中氏:「猟師達の恐ろしい体験談を考えれば、当然の事だろう。我々だけで行くしかない。ここからは隊長の危機センサーが頼りだ。いくつもの修羅場を潜り抜けてきた隊長の嗅覚はこの時何かを感じとっていた」

隊長:怪しいなぁ…。何か感じないか?」

田中氏:「と、妙なモノが目に飛び込んできた」
隊長:「この2本の竹、自然に倒れたと思うか?」
松田副隊長:「ちょっと見てきます」

田中氏:「それは確かに不可解であった。こんな風に竹を根本からなぎ倒すにはとてつもない力が必要だ」
隊長:「どうだ!?」

松田副隊長:「隊長、偶然のような気もしますけどねぇ…」

隊長:「強い力で倒されたって事はないか?」
松田副隊長:「かなり頑丈ですよね」
隊長:「よぅし!この辺りを調べてみてくれ!」
隊員一同:「はい!」

田中氏:「もしもここにナトゥーが来ていれば、何らかの痕跡を残している可能性がある。隊員達は目を凝らして探した」
大和隊員:「折れてる…。高いし」
田中氏:「確かに高い位置で枝が折られている。しかし、こえもナトゥーの仕業と確信するには至らない」

田中氏:そんな中、坂本だけが独り地面の上を探し続けた。そして隊員達の捜索が始まって1時間が過ぎようとした頃、坂本が声を上げた!」

坂本隊員:「ぅおお?!何だこれ?」

田中氏:「一体、何を発見したのか!?」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

(0:33)

【CM突入】

骨折により、隊を離れても尚、隊の為に役立とうとする白鳥隊員の姿に探検隊魂を見た気分だ。ただ、調べた情報を送ろうにも、ミャンマーでは規制により衛星携帯電話が使えないらしい。ちょっとしたトリビアネタだが、こういう点が探検隊シリーズが科学情報ドキュメンタリーたる所以だ。

先程の吊り橋での経験がここで早速役に立った。複数人で渡ると吊り橋は揺れるのだ。そこで、今回は1人ずつ渡る。隊長の「絶対に揺らすなよ!」という言葉は、ある種の念押しだ。『クルピラ編』の時はこの念押しがなかった為、渡辺隊員が川に落ちた。幸か不幸か白鳥隊員の離隊が福に転じたようだ

隊長の「怪しいなぁ…」という言葉は後に何度も出てくる。危機センサーを研ぎ澄ませていれば、あらゆる事が怪しく感じるのだろう。「怪しむ」という事は心の準備を意味している。心の準備があれば、危機に出会った時に容易に回避できるのだ。

■ Chapter3 ■

(0:34)【CM明け】

田中氏:「探検隊は野人が目撃された森の中で痕跡を探していた。そんな中ッ!」

坂本隊員:「何だこれ!?松田さん!」
松田副隊長:「どうした!?何かあったか?」

田中氏:「地面を捜索する隊員が何かを発見した」

松田副隊長:「隊長!これ、見てください!」
隊長:「骨か!?」
松田副隊長:「動物の骨か何かですね」

田中氏:「一体、これは何の骨なのか。もしやナトゥーに食われた動物の哀れな残骸なのか。しかも骨を砕いたような形跡が見られる。この事が意味するのは…」

松田副隊長:「隊長…、アメリカのビッグフットは骨の髄が好物だと聞いた事があります」

隊長:「…肉食なのか?」

松田副隊長:「さぁ…、それはちょっと分からないんですけども…」

田中氏:「ナトゥーが類人猿のような生物なら、肉も木の実も食べる雑食性かもしれない。付近にはセンサーと監視カメラが取り付けられた」

隊長:「おし、行こう!」
隊員一同:「はい!」

田中氏:「我々は一時、ベースキャンプに引きあげる事にした。しかし、センサーの反応を受信できるのは、1km以内に限られる。そこで受信限界の地点にアタックキャンプを設営する」
隊長:「坂本、長沢は残ってくれ。周りを注意しろよ!」
坂本&長沢隊員:「はい!」

田中氏:「アタックキャンプに2名の隊員を残し、全員が引き上げた。もしセンサーに何か反応があれば、すぐさま無線で隊長に知らせる。これは極めて重要な任務であるが、危険と隣り合わせである事は疑いようがない。そして、夜を迎えた…」

松田副隊長:「隊長!」
田中氏:「ベースキャンプでは英気を養うべく、
市場で買った高麗人参を煎じた
隊長:「おお!」
松田副隊長:「元気出ますよ、隊長!」

隊長:「ちょっと、どうかな…。おッ!良〜い感じだよ〜」

松田副隊長:「元気出ますよ」
隊長:「おし、行ってみよう。よし」
松田副隊長:「どぞ」
隊長:「ぉあ〜ぁ。濃厚だねぇ〜。OK、OK、OK。頂きます!」
田中氏:「探検隊は体力勝負である」

隊長:「恵みだなぁ…。(ずずっと飲んで、)んぁ〜、強烈だなぁ〜おい」

田中氏:「高麗人参のエキスが五臓六腑に染み渡り、みるみる力が湧いてくる。そしてあくる日の早朝、早くも動きがあった!」

松田副隊長:「隊長ッ!」
隊長(無線):「はい、こちら隊長!」
隊員(未確・無線):「センサーに反応がありました!」
隊長(無線):「分かった!そこで待機しろ!すぐ行くッ!」

隊長:「おし、行くぞ!カイン達、ここ残ってくれ!」

田中氏:「隊長を先頭に山道を全力でつっ走った。合流したのは反応してから1時間後の事であった」

隊長:「どこだ!」
坂本隊員:「森の中です!」
隊長:「おし、行こう!!」

田中氏:「まだすぐ近くにセンサーが感知した生物が潜んでいるかもしれない。もしもそれがナトゥーだとすれば、突如、逆襲にあう可能性もある。緊張と恐怖が入り混じる、複雑な感情が胸を突き上げる!」

隊長:「あのさ、ビデオをチェックしろ。それから、他は良く周りを見て…痕跡を探してくれ」
隊員一同:「はい!」

田中氏:「密林の中は見通しが悪い。もしもナトゥーに不意打ちを食らったら、ただでは済まされない…」

松田副隊長:「ん?何だこれは!?」

田中氏:「監視カメラは不気味なモノを捉えていた!」
隊長:「何だ、これ…、蛇か…?」

田中氏:「それは木の枝に巻きついている巨大なニシキヘビであった。この辺りのニシキヘビは時に10m以上にもなると言う…」

隊長:「蛇にこのセンサーが反応したのかな」
松田副隊長:「そうですね」

長沢隊員:「うわああああああ!!!!!!」

田中氏:「静寂を打ち破る隊員の悲鳴ッ!何が起こったのか!?
松田副隊長:「大丈夫か!」

田中氏:「何と、巨大なニシキヘビが隊員に襲い掛かったのだ!この力で締め上げられたら、骨を砕かれてしまうまさに餌食にされる寸前ッ!危機一髪のところで九死に一生を得た!

隊長:「おいおい、大丈夫か?頭しっかり持っていろ!」
坂本隊員:「はい!」

田中氏:「ニシキヘビにとって、人間はまたとない格好の獲物である。この森にはおぞましい程の弱肉強食の世界が存在している!その直後、無線連絡が入った!」

坂本隊員:を発見したそうです!」
隊長:を発見した!?よしッ!長沢を頼むぞ!」
坂本隊員:「はい!」

田中氏:風雲急を告げる事態ッ!目まぐるしく何かが動き出していた!」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

田中氏:「これはナトゥーの糞なのか!?」

隊長:「よし、持って行こう!慎重にな!」

田中氏:「しかし、かなり干からびている。とにかく糞を採取し、分析すれば、この生物が何を食べているのかが分かる!」
隊長:「(糞を見ながら、)ほぁ…デカいなぁ…」
(ふと隊長が何かに気付いたように顔を上げ、辺りを見渡す)

隊長:「おい…」

松田副隊長:「(空気を読んで、)何かいますね、隊長…」

隊長:「いるなぁ…」

(大和隊員が残りの糞も採取しようとするのを見て、)


隊長:
「おいおいおいおい、一つで良いだろう。一つで良い…」

隊長:「お〜し、ベースキャンプに戻ろう!」
隊員一同:「はい!」

田中氏:「これがもしナトゥーの糞だとすれば、重要な手掛かりとなるに違いない。ベースキャンプでは採取した糞の分析が行われた。この時、持参したデジタルマイクロスコープが役に立つ」

隊長:「…種があるなぁ…。何の種だ…?かなり量が多いぞ」

田中氏:「糞の中からは大量の果物の種が発見された。猟師はこんな大きな糞をする生物はナトゥー以外には考えられないという」

隊長:「ん〜…、大分時間が経っているなぁ…」
田中氏:「ナトゥーは餌となる果物を探しながら、山を歩き回っているのだろうか。ならば果物の生えている場所を探す事が、ナトゥー発見の近道となるはずだ」

田中氏:「この日、アタックキャンプには大和と渡辺が陣取り、センサーの反応を見守った。ナトゥーの目撃は夕暮れ時が多い。この事から推測すると、ナトゥーは日没とともに動き出し、夜明け前に寝グラに帰って行くに違いない。だが…!」

隊長:「(無線で、)センサーに反応あるか?」
隊員(未確):「全く反応ありません」
隊長:「反応なしか…。なぁ、松田。もうこの山にはいないんじゃないか?」

田中氏:「それから丸三日間見守ったが、センサーには全く反応が無かった。猟師が目撃した時から4ヶ月以上も経っている。発見した糞も古かった。カチン州はもう既に冬。だとすれば餌を求めて移動したのではないか」

田中氏:「我々はもう一つのナトゥー目撃多発地点、カチン州の南、シャン州に向かう事にし、その途中マンダレーに立ち寄った。マンダレーはミャンマー第2の都市。ここのコンピューターセンターに立ち寄ったのは、ヤンゴンでリサーチを続けている白鳥から送られてきた、ナトゥーに関する情報を確認する為である」

田中氏:「白鳥からのメールによれば、ミャンマーとタイの国境またいで暮らしてきた山岳民族アカ族が、野人に関して詳しく知っていると言う。接触を図る必要がありそうだ。更に興味深い情報があった」

(タイ バンコク プリンセス マハチャクリ シリンドン 人類学センター)

田中氏:「タイの人類学センターの研究員によると、タイ北部で4年前、ホモエレクタスと呼ばれる北京原人やジャワ原人と同じ時代に生きた原人の骨が発見されたと言うのだ」

考古学人類学研究員コラコット・ブーンロップ:
「この直立原人が生きていたのはおよそ100万年前ですが、彼らが今もミャンマーの山奥で生き続けている可能性は否定できません」

田中氏:「ミャンマーの奥地は原人の生きていた100万年前と何ら変わりない環境が今も残っている。だとすれば、伝説の野人のナトゥーとは進化の過程から取り残された原人の末裔なのだろうか!?」

字幕:『伝説の野人ナトゥーは100万年前の原人の生き残りなのか』

SWATテーマ曲

田中氏:「我々は対との国境に位置するサン州に入った。まずは野人について詳しく知っていると言う、アカ族に会わなくてはならない。ナトゥーの目撃が報告されているミャンマーの3つの州のうち、チン州とカチン州の捜索は不発に終わった!残るはこのサン州だけである!」

隊長:「松田ぁ…」
松田副隊長:「はい!」
隊長:「あの部族…違うか?」
松田副隊長:「アカ族だ!」
隊長:「なぁ!そうだな!」

田中氏:「ナトゥー発見の鍵を握っているアカ族はいたッ!」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

(0:44)

【CM突入】

アメリカのビッグフットは肉食かどうかは不明だが、骨髄が好物らしい。個人的に特に骨髄を食べた事はないが、ラーメンのスープは美味しいので、骨髄自体も美味しいと考えられる。

高麗人参を煎じて飲んだ事がないので知らないのだが、通常、ああいう風に煎じるのだろうか。天然の何十年モノの人参を煎じて飲めば、そりゃ滋養がつきそうだ。まさに地の恵みだろうと思われる。

探検隊はを発見した。もちろん分析する為にキャンプに持ち帰る。しかし、ここで大和隊員が若さゆえの過ちを犯してしまう。糞は一つで良いのだ。それはそうだ。同じ糞をいくつも持ち帰っても仕方がない。探検隊は糞を探しに来たわけではないのだ

■ Chapter4 ■

(0:46)【CM明け】

田中氏:「サン州に入って間もなく、探検隊はアカ族の人々を発見した。全員が同じ民族衣装を身にまとい、煌びやかな装飾で頭を覆う。これこそアカ族の証である。アカ族の言葉が分かるのは唯一、運転手だけ早速、ナトゥーに関して質問をぶつけてみた。すると全員がナトゥーの名を知っていた!そして遠くに見える山を指差した」

隊長:「あの山にいるんだ…」

ガイド:「ア、違イマス。アノ、アノ山ニ住ムエン族ガ良ク知ッテイマス」
隊長:「あの山に住むエン族…。よぅし!行ってみるか!」
隊員一同:「はい!」

SWATテーマ曲

田中氏:「かつてミャンマーにはアカ族を始め、多くの山岳民族が暮らしていた。しかし、時代の流れとともに、ほとんどが山を降りてしまったと言う。そうした中にあって尚山での暮らしにこだわり続けているのがエン族である。エン族に聞けば最新情報を掴める!」

田中氏:「一山越えると、そこには拓けた土地があり、村が点在していた。車での移動はここが限界点である。これより先は車で通れる道が無い」

ガイド:「ポーターサンヲ探シニ行キマス」
田中氏:「ガイドのカインは村にポーターを探しに出た。ここからは山登り。ナトゥー捜索用機材を含め、全ての荷物を隊員だけで運ぶのは無理だ。その為のポーターはすぐに集まった」

隊長:「よぅし!行くぞ!」
隊員一同:「はい!」

田中氏:「山の麓には豊かな水があり、丘陵地帯にはのどかな田園風景が広がる。それはあたかも日本の田舎を髣髴とさせる。しかし、やはりここは日本とは違った!」

隊員(未確):「コブラ!コブラ!コブラ!」

隊長:「慌てるなよ!」

田中氏:「突如、猛毒を持つコブラが行く手を阻んだ。コブラは田んぼのネズミを餌にする為住み着いている。大和が果敢にコブラに挑む。隊長もここは大和に全てを任せた。大和は蛇のエキスパートになっていたのだ!

田中氏:「実は今回の探検にあたり、大和は単身タイに渡っていた!伝説の蛇使いチャリオの元で修行する為である。蛇の性質を学ぶべく、元ボクシングチャンピオンの意地と情熱を注ぎ込んだ。コブラに噛まれたら命はない。だが、ボクシングチャンプの動体視力と反射神経、それは蛇使いに十分応用できる資質であった

田中氏:蛇使いの奥義を伝授された今の大和にとって、今こそ進化を発揮する時だ!」

田中氏:「一進一退の攻防を繰り広げながら、コブラの闘争心を奪いながら、コブラを手なづけてゆくその真剣勝負に誰も口を挟む事は出来ない。コブラは次第にスタミナを消耗していった。そしてッ!」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

田中氏:「ついにコブラの動きを封じたッ!頼もしくなった大和の働きを隊長はねぎらった」

隊長:「凄いなぁ…。良かった!」
大和隊員:「はい!」

田中氏:「ミャンマーの大地は赤い…。それはまるで躍動する魂のようであった。その中をちっぽけな人間達が突き進んで行く。目指すエン族住む山へ」

田中氏:「熱帯のむさ苦しいほどの湿度が身体に絡みつき、勾配を昇ってゆくごとに体力を奪ってゆく。隊長は歯を食いしばる。しかし…、」
隊長:「よぅ〜し!先に行ける者、先に行ってくれ!」
他隊員:「はい!」
隊長:「どんどん行ってくれぃ。凄いスピードだなぁ…」

隊長:「山はなぁ、自分のペースで行かんと持たんぞ!」

松田副隊長:「はい!わかりました!」
田中氏:「片意地を張らずに自分のペースを守り続ける事。それが確実に目的地に到着する唯一の方法である」

ガイド:「ゥアアアアア〜〜〜!!!!

隊長:「どうした!」
田中氏:「ガイドのカインが足を滑らせて負傷してしまった。

松田副隊長:「隊長、俺が担いで行きます!よし、先に行ってくれ!GO、GO、GO、GO!」
田中氏:大和の活躍に続いて、今度は怪力を誇る松田の出番だ」

松田副隊長:「よぃしょおッ!!」

田中氏:「カインを軽々と肩に担ぎ上げ、鋼の肉体を見せ付けた!村まではあと僅かの所まで来ているはずだ。そこでカインの手当ても出来る」

大和隊員:「あれかな?入り口…」
田中氏:「村の入り口が見えてきた。想像以上にキツい道のりだった。全員気力だけで登ってきた。
少し遅れて隊長も村の位置口に辿り着いた。皆疲れきっていた。それでも誰一人弱音を吐かなかった!

隊長:「着いたかぁ…」

田中氏:肉体と精神をギリギリまで酷使する本当の戦いがこの後始まる事を知っていたからだ。こんな山奥に暮らすエン族とは如何なる人々なのであろうか!?この後我々はナトゥーに関する重要な情報を入手するッ!」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

(0:51)

【CM突入】

何と大和隊員がチャリオに弟子入りしていた。チャリオとは『ヅォン・ドゥー編』にとどまらず、川口浩探検隊の頃から、探検隊とはゆかりのある伝説の蛇使いである。大和隊員は見事にパワーアップしていた。探検隊の若頭的地位を不動のものにした感じだ。

隊長の「山はなぁ、自分のペースで行かんと持たんぞ!」という言葉は奥深い。そうなのだ。いくら隊長が鍛えているからと言って、日常的に山岳地帯を歩いてるポーター達と同じペースで高地を歩けるわけがない。普通、失敗の多くは自分のペースでやらなかった事が原因だ。実社会での失敗は大抵2種類だ。事故と自滅。事故は仕方ないが、自分のペースを守る事で自滅の多くは回避できる。隊長は隊の自滅を回避したのだ。

それにしても、少なくとも60kgはあると思われるカインを軽々と持ち上げる松田副隊長の怪力は凄い。

■ Chapter5 ■

(0:53)【CM明け】

田中氏:「標高1200m。探検隊はエン族の村に到着した。この村で最近ナトゥーは目撃されているのか。はやる気持ちを抑えながら、訪問の許可を願い出ると、村長は快く応じてくれた」

隊長:「大丈夫だそうだ」

田中氏:「ナトゥーに関わるものはないか。まずは村の様子を見て回る。村には山から水が引かれていた。人里はなれた場所ではあるが、豊かな水と自然の恵みが人々の生活を潤している」

隊長:「ぉい…、何か噛んでるな」
田中氏:「村の女性達は何かを噛んでいる」
大和隊員:「ちょっと見てきます」

田中氏:「興味が湧いた」

大和隊員:「ただの葉っぱですよ」
隊長:「(葉を手に取り、)何の効果があるのかね…」
田中氏:「それはどこにでもあるような木の葉っぱだった」
(松田隊員が噛んでみる)
田中氏:「しかし、噛むと口の中が真っ黒になるのである。一体、どんな味なのか」

松田副隊長:「ぅ〜ん、苦い!」

隊長:「口の中、真っ黒だぞ…」

田中氏:「大人の女性だけが絶えず噛み続けている謎の葉っぱ。その効用と葉の種類は判明しなかった。我々の知りえない習慣を持つエン族。彼らの中に野人はどのような形で存在しているのか。村の長老達に話を聞いてみた」

ガイド:「コノ『ナトゥー』はエン族ニハ『ピーターモーン』ト言イマス」
隊長:「ピーターモーン…」
ガイド:「ハイ、ピーターモーンデス」

田中氏:「エン族の間ではナトゥーはピーターモーンと呼ばれていた。最近も猟師が目撃したと言う。しかし、その目撃場所は村から更に山を2つ越えた所に集中している」

字幕:『最近 エン族の猟師たちが山を2つ越えた場所でナトゥーを目撃した』

(熱心にメモを取る坂本隊員)

・ピーターモニ
・目撃されたのは今頃の季節
・夕方に目撃される
・最近は山を2つ越えたところで目撃されている
・毛は薬になる
・火に弱い

田中氏:「他にも有益な情報が多くあった…」

隊長:「松田…。行ってみるしかないな」
松田副隊長:「はい!」

田中氏:「しかし、奥の山に入るにはお祓いが必要だった。彼らが山の神として畏れる野人の怒りを買えば、山に入った人間だけでなく、村にも災いが降りかかるという。我々は彼らの流儀に則り、一つの壷から草の茎で酒むというお祓いを受けた。お祓いの儀式の後は陽気な宴となった。楽器を打ち鳴らし、歌い踊る。村人は全員で我々の安全を祈ってくれた」

田中氏:「その日は村の空き家を借り、一夜を過ごす事になった」
隊長:「カイン、痛むか?」
ガイド:「ハァ、マダ痛イデス」

松田副隊長:「無理させないほうが良いですね、隊長…」

隊長:「ああ…」

田中氏:「山道で足をくじいたガイドの足は思わしくない。村人も畏れて山の奥には行きたがらない。この先は我々で行くしかなかった」

田中氏:「いよいよ、ナトゥーが住むという地域に足を踏み入れる朝がやって来た。道案内がいないため、村の長老に山を2つ越えるルートを詳しく聞いた。地図どころか、道らしき道もなく、目に見える特徴的な地形だけが頼りとなる」

田中氏:「ルートは険しく、山越えはかなりハードな行程になると思われた。ナトゥーはそれ程奥深い奥深い森に住む!今回の最大の目的はナトゥーの捕獲にある。その為の道具も含め、最小限とは言え、荷物は決して少なくない」

隊長:「(リュックを背負い、)よしッ!ぉし、行くぞ!」
隊員一同:「はい!」

田中氏:「村人でも限られた猟師だけしか通る事がないという、ナトゥーがいる森へと続く道。果たして、何が行く手に待ち受けているのか。やがて道は長い下り坂となった。最初の谷までは村人も良く利用しているらしい。道も整っている」

隊長:「下りは楽だなぁ!」

田中氏:「村からおよそ2時間」

隊長:「おお、滝だ!村人の言ってた通りだ!このルートに間違いないな」

田中氏:「汗一つかかず快適に歩けるのもここまでであった。谷川を隔てたその先はいよいよ村人がめったに近づかない場所となる。ナトゥーと人間を隔てる幾多の難所。それがあるからこそ、ナトゥーは謎の生き物として語り継がれてきた。我々の使命はその謎を解き明かす事にある」

田中氏:「谷川を越えると急な上り道が待っていた。しかも、ほとんど道らしい道はない。前方を遮る高い壁!いくつもの山が折り重なるミャンマーとタイの国境地帯。山肌にしがみつくように歩を進めながら、我々は頂を目指した」

田中氏:「村を出て5時間。ようやく目の前が拓けた。一つ目の山の峠に差し掛かったのである。しかし、山の風景を楽しむ余裕はなかった!この日は少しでも多く距離を稼いでおきたい」

隊長:「ぃよぅ〜し、下りだぞぅ〜!足元注意しろ!」
隊員一同:「はい!」

田中氏:「下りはスピードが増す。しかし、既に足には見えない疲労が貯まっていた」

(大和隊員&渡辺組が足を滑らせる)
隊長:「おい、大丈夫か!」

田中氏:「重い荷物を背負っての下り坂はバランスを崩しやすい。下りも思いの他我々を苦しめた。しかし、立ち止まろうとする者はいない!何度も足を滑らせながら、先を急いだ。やがて陽が落ち、足元が見えにくくなった所で、前進を断念。拓けた場所がない為、この日は寝袋での野営となった。横になると同時に全員が深い眠りに落ちた」

田中氏:「探検隊は日の出とともに目覚め、未知なる世界への扉を開ける。体長2m、全身黒い毛に覆われた野人ナトゥー。その生き物は人間達の侵入を容易に許さない深い森に君臨する。我々は幾多の難所を乗り越え、一歩ずつ彼らのテリトリーに近づいていた。それは危険地帯に徐々に接近している事でもあった」

田中氏:「警戒心が強く、無類の凶暴性を持つというナトゥー。一見のどかな山の向こうに伝説を裏付ける確かな証が存在する!2つ目の山を越え、道は平坦になった」

隊長:「これで二山越えたな!」
隊員一同:「はい!」

田中氏:「やがて視界が大きく拓けた。既に人が歩いた跡はどこにもない。どの方角に向かうべきか、周囲の状況を確かめようとした、その時であったッ!!」

松田副隊長:「あれあれ、動いてる、動いてるッ!!」

隊長:「どこだ!!」
松田副隊長:「あそこ、岩場、岩場です!!黒いのが動いています!」
隊長:「ぁあ〜!!岩〜!」
大和隊員:「岩場、岩場!」
隊員一同:「おおおおお!!!」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

田中氏:「断崖を登る黒い影!それは悠然と山の頂に向かっていた!」

松田副隊長:「何だあれ!」

田中氏:「これが伝説の野人ナトゥーなのか!?我々は興奮を抑えきないまま、その後姿を追ったッ!」

松田副隊長:「何ですか、あれ、隊長!」

隊長:「分からん…。確かにいたぁ…」

隊長:「山の麓まで行って、ベースキャンプを張ろう!」
隊員一同:「はい!」

田中氏:「目標は定まった!目に焼きついた黒い影!その正体を掴む事が何よりも先決だった!二日間歩き続けた疲れは吹き飛んだ。まずは山の麓にベースキャンプを張り、本格的な捜索態勢を整える。全てはそこから始まる!」

田中氏:「そして…、撮影したばかりのビデオを再生、黒い影の正体を見極める…ッ!」

隊長:「ぁあ!!これだ、止めてくれ!これだ!」
(再生)

隊長:「…これが野人か?(キッと隊員の目を見て、)ナトゥーか!?

隊員一同:「・・・・」

田中氏:「岩場の断崖を悠然と登って行く黒い影。撮影場所からの距離、周囲の岩からも、それが人間を遥かに上回る大きさである事が分かる。もはや、疑う余地は無かったッ!」

隊長:「松田、大和、坂本!」
松田副隊長&大和隊員&坂本隊員:「はい!」
隊長:「明日の朝一番でこの場所を確認してくれ!俺達は下からサポートする」
(内容を黒板に書き込む坂本隊員)
田中氏:「明朝、黒い影の現れた山頂付近を重点的に捜索を開始する」
隊長:「よし…」

【隊長独白】

幸運にも重要な手掛かりを手に入れた…。
それ以上に隊員が確信を深めた事に私は感謝する。

疑心暗鬼では見つけられる物も見つけられない。
気持ちが強いほど、成功の確率は高まるのだ…。


田中氏:「この日から始まる本格捜索。隊長の指示で全員が身支度を整え、身を引き締める。

隊長:「(ジョリジョリ〜)ヒゲを剃ったら、行動開始だ!」

隊員一同:「はい!」
田中氏:「山頂捜索班は松田、大和、坂本の3人」

隊長:「よし、センサーの準備!それからバッテリーチェックだ。」
田中氏:「渡辺と長沢はベースキャンプに残り、センサーの準備。ナトゥーの行動範囲を調べるために、30個用意した。隊長は捜索班を目撃地点に(無線で)誘導」

隊長(無線):「松田!どうだ!どうぞ!」

松田副隊長(無線):「もうそろそろだと思います」

隊長(無線):「了解!(双眼鏡を覗き、)よぅ〜し、見えた、見えた。そこだ!そこだ!」
松田副隊長(無線):「了解しました!」
隊長(無線):「消えてった方向を、頂上の方を探索してくれ!」
松田副隊長(無線):「分かりました!」
田中氏:「急な斜面になっている山頂付近の岩場。何か手掛かりは見つかるのか!?

松田副隊長:「おい、ちょっと来てくれ。ここを通ったように見えないかい?」
大和隊員:「はい、草が倒れてますね」

松田副隊長:「なぁ!行ってみようか」
大和隊員&坂本隊員:「はい!」
田中氏:草がなぎ倒され、獣道が続いていた。しかも、まだ出来て間もないように見える。黒い影の主が通ったとしか考えようがなかった。更にその獣道に異変があった」

大和隊員:「松田さん、あの竹、折られてないですか?」
松田副隊長:「ん?ああ、ホントだ」

田中氏:「不自然に折れ曲がった竹!」

松田副隊長:「(竹を触りながら、)自然に折れたような気もするし、手を加えたような気もするしなぁ…。もっと見てみよう」
田中氏:「強い力で折り曲げたとすれば、これも黒い影の仕業なのか。更に!」

松田副隊長:「おい!これ、爪とぎの痕じゃないか?」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

大和隊員:「そうですね…、削れた感じですね」
田中氏:「伸びすぎた爪を研ぎ、縄張りを誇示する生き物の証。これこそナトゥーの爪痕ではないのか!」

松田副隊長(無線):「隊長!松田です。痕跡を発見しました!どうぞ!」
隊長(無線):「了解!(ベースキャンプにいる隊員達に対し、)急いで行ってくれ!」
田中氏:「センサー班が山頂に向かった。この山でナトゥーが明らかに動き回っている」

隊長:「(隊員を見送り、)よぅ〜し!」

「(パンパンと頬を叩き、)ふ〜!(水をゴク〜リ)」

田中氏:「他にも何か痕跡はないのか。捜索班は更に周辺を探った!動かぬ証拠が幻の野人を実在のものにする!」

大和隊員:「松田さん!ちょっと来て下さい!」
田中氏:「何があったのかッ!」

大和隊員:「この根っこ。こっちは根っこがあります。こっちは何か、引きちぎられたような感じですね」
松田副隊長:「そうだなぁ、何か抉り取られたような感じがするよな」

田中氏:「ナトゥーは木の根を食べるのか!」

松田副隊長:「これ…、そのまんま引き抜かれたんだろうなぁ…。凄い力だぞ、なぁ!」
田中氏:「センサー班は受信機で捜索班の位置を確認しながら、合流地点に向かう」

松田副隊長:「この辺りに、センサーと監視カメラをセットして」
他隊員:「はい!」

田中氏:「センサー班にセンサーとカメラの設置を任せ、捜索班は更に周辺を探る!」

渡辺隊員(無線):「隊長、センサーのテストをします」
隊長(無線):「(ピーッ)よし、鳴った。届いてるぞ」

田中氏:「センサーの電波がベースキャンプに届いている事を確認。爪痕の残る木の周辺に設置し、ナトゥーが再び同じ木で爪とぎするのを待つのだ。一方、捜索班は山頂付近を隈なく調査した。痕跡、地形、食料、全てが手掛かりとなる!

松田副隊長:「おい、バナナが生ってるぞ」
大和隊員:「野生のバナナすね」
(先を行こうとする松田隊員)

大和隊員:「松田さん!危ない!蛇です!」

松田副隊長:「どこ!」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

大和隊員:「触らない方が良いです。頭三角形なのは毒がありますから
田中氏:「木の枝に紛れ、獲物を狙う猛毒の持ち主ビルマアオハブ密林にはあらゆる危険が潜んでいる。一時たりとも気は抜けない」

松田副隊長:「バナナか…。ぁあ、周りにもいっぱいあるわ」

田中氏:「一帯には野生のバナナがたわわに実っていた。豊富な食料だ。この森はナトゥーにとって申し分のない環境であるに違いない。一方、センサー班は爪痕の残る木の周辺に10個のセンサーを設置。広い範囲でナトゥーの動きを捉えると同時に、カメラで撮影を試みる」

田中氏:「次々と痕跡を発見した捜索班は山頂から更に下ったところにある岩場に差し掛かっていた。昨日の黒い影も岩場を歩いていた。松田には予感めいたものがあった!
松田副隊長:「おい、見ろ。洞窟だ」
田中氏:「岩場に口を開けた洞窟。ナトゥーに関わりがあるのか!

松田副隊長:「どこまで続いてんだろうな…」
田中氏:「ナトゥーが洞窟を住処にしている可能性もある」

松田副隊長(無線):「隊長、洞窟を発見しました。中を調査してみます」
隊長(無線):「くれぐれも注意してな」
松田副隊長(無線):「了解!」

隊長:「洞窟かぁ…。怪しいなぁ…!

田中氏:「我々は闇の中で驚愕の事実を知るッ!」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

(1:10)

【CM突入】

『ロッキー4』の「♪war」が流れる。まさしく戦争だ。それ程にナトゥー捕獲は厳しい戦いなのだ。ナトゥーがいる森は容赦なく地味に探検隊の体力を奪ってゆく。精神が消耗してゆくのだ。もしもあの時高麗人参茶を飲んでなかったらと考えるとゾッとする。

山頂付近でナトゥーと思われる黒い影を発見。一行は色めき立つ。翌日、隊長の指示で山頂付近を捜索。するとナトゥーの痕跡と思われる数々の物証を発見する。獣道。不自然に折れ曲がった竹。爪とぎの痕。バナナ。洞窟。それら全てが間違いなくナトゥー存在の証拠だ

中でも洞窟の怪しさは、ひときわ隊長の危機センサーを刺激する。怪しさが他の証拠の比ではない。過去の探検の経験から、隊長はそう考えているのだ。洞窟は怪しい

■ Chapter6 ■

(1:12)【CM明け】

田中氏:「捜索班は意を決して洞窟に入り、中を調べてみる事にした。入り口からすぐに急な下り。その奥にはかなり広いスペースがあった。太鼓の人類は洞窟で暮らしていたケースも少なくない。ナトゥーもこの闇のどこかに息を潜めているかもしれない

松田副隊長:「手分けして隈なく見てみようか」
大和隊員&坂本隊員:「はい」
松田副隊長:「俺、こっち行くね」

田中氏:「洞窟は複雑に枝分かれしていた。壁の小さな裂け目から奥へつながっている場合もある。全体を注意深く観察しながら、状況を探ってゆく。最も広い穴は緩やかに下っていた。体長2mのナトゥーでもこの広さなら十分行き来する事が出来る。万一に備え、神経を研ぎ澄ます」

松田副隊長:「行き止まりだなぁ」
大和隊員:「松田さん!ちょっと来て下さい」
田中氏:「大和が何かを発見した。一体何があるというのか」

大和隊員:「バナナの皮です」

田中氏:「それはバナナの皮であった。しかも比較的新しい」
松田副隊長:「皮をむいて食べる動物…。猿ぐらいしかいないよな…。他、何か考えられるか?」
大和隊員:「・・・・」

田中氏:「何者かがむいたバナナの皮はそこら中に散らばっていた…」

坂本隊員:「松田さん!ちょっと来て下さい」
松田副隊長:「おう!」
田中氏:「バナナだけではなかった!地面にも奇妙な変化があった!」
坂本隊員:「(ポンポンと地面を叩き、)ここは硬いんですけど、ここだけ柔らかいんです」

(土をグリグリと掘りながら)
松田副隊長:
「ぁあ、ホントだ。柔らかいな」

坂本隊員:「寝床にしてるんじゃないですか?」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

(グリグリと掘りながら、)
松田副隊長:
「寝床かぁ…。布団代わりか」

田中氏:「地面に残された不自然な状況。ナトゥーの住処の可能性は十分にある!」
松田副隊長:「よし!この洞窟の入り口にセンサーをセットしよう」
大和隊員&坂本隊員:「はい!」

田中氏:「中にナトゥーそのものはいなかった。しかしッ!

松田副隊長:「ぅおおぅッ!!」
田中氏:「入り口を大蛇がふさいでいた!」
松田副隊長:「大丈夫か、大和!」
大和隊員:「はい!大丈夫です。任せてください」
田中氏:「大和が大蛇に挑む!牙をむく大蛇は身構える。攻撃の機会を伺っているッ!」

(大和隊員が華麗なスウェーと足捌きで蛇の攻撃をかわす)

大和隊員:「自分頭抑えるんで、頭抑えたら」

松田副隊長:お、分かった!
大和隊員:「身体抑えてください」
松田副隊長:
分かった!

(スウェーでかわしつつ、ジャブを繰り出す大和隊員
田中氏:
「訓練を積んだ大和にとってもこの大蛇は難敵だった」
(大和隊員が蛇の尻尾を捕獲し、蛇を岩の上から下ろす)
田中氏:「長さおよそ3m。大人でも簡単に絞め殺す力を持つニシキヘビである。まず頭を押さえなくては動きを封じる事は出来ない!」

(接近しすぎた上に、背後に壁があり、逃げ道を失った事に焦る坂本隊員)

田中氏:「頭を獲ろうとして、万一巻きつかれたら取り返しのつかない事になる。大和は胴を押さえつけ、頭を狙ったッ!
大和隊員:「押さえて!ああ!!足ッ!!」
松田副隊長:「あ!足!大丈夫か!!」
(松田隊員と坂本隊員が大和隊員の足に絡みついた蛇をはがす)

大和隊員:「いててて」

松田副隊長:「大丈夫か!大和!」
田中氏:「何とか無事捕獲に成功。3人がかりで漸く持てる重さであった」
大和隊員:「力あるんで気をつけてください。巻きつかれたら折れますよ!

松田副隊長:「おぅ、分かった!」
田中氏:「しかし、このような危険な大蛇が近づくところにナトゥーがいるのだろうか。一抹の不安がよぎった」

(ちょうどセンサー班=渡辺&長沢隊員が到着)
松田副隊長:「ここにセンサーをセットしてくれ。俺達は前に進もう」
大和隊員&坂本隊員:「はい」

渡辺隊員(無線):「隊長、センサー、テストします」
隊長(無線):「(ピーッ)OK。洞窟OK。届いたぞ」

田中氏:「可能性のある場所には全てセンサーを仕掛け、反応を確かめて、カメラも入り口に向けて回しておく。捜索班は更に洞窟の反対側へと足を伸ばした。そこもまた木になる場所だった」

松田副隊長:「小川が流れているな…」
大和隊員:「(小川の水を掬い、)綺麗な水ですね」
松田副隊長:「この水を飲んでる可能性は高いよな」

田中氏:「山頂から最も近い水の流れ。ナトゥーがここを水のみ場にしているとも考えられる。
坂本隊員:「水汲みしよう」
他隊員:「はい」
田中氏:「3箇所目の監視ポイントが決定した。松田はこの水場が最もナトゥーが来る可能性が高いと睨んでいた…。センサー班がセッティングにかかっている間、坂本はコップとバケツを取り出した」

松田副隊長:「水の補給か」

坂本隊員:「はい。水は大事ですからね

松田副隊長:「いっぱい汲んでおいてくれ」
坂本隊員:「はい」

田中氏:「水場周辺に設置完了」

渡辺隊員(無線):「隊長、センサーのテストします」

隊長:「電波、届いてないなぁ…。アタックキャンプの必要性があるな…」

田中氏:「電波の届く距離はおよそ1km。水場は範囲からは外れた。ベースキャンプで電波を受けられない為、その中間にアタックキャンプを作り、水場のセンサーを監視する事になった。山頂に近いこの場所が前線基地となる」
隊長:「ぅおし、松田、大和、今日、このアタックキャンプに残ってくれ」
松田副隊長&大和隊員:「はい、分かりました」

田中氏:「監視ポイント3箇所を設定し、この日の調査は終了。アタックキャンプとベースキャンプの二手に分かれて監視する。この日はまずナトゥーの行動パターンを把握するのが目的だった」

隊長:「(黒板を棒で指し、)現在このエリア内にいる事は確かだな。(指して、)目撃ポイント。(指して、)ここで痕跡が発見された。爪痕。(指して、)水場は重要ポイントだが、俺はど〜もこの(指して、)洞窟がど〜も気になるんだ

隊長:「ぃや、俺は見てないんだが」

坂本隊員:寝床にするには良い場所だと思います」

隊長:「そうか…」
松田副隊長(無線):「松田です。水場のセンサーに反応がありました」

隊長(無線):「反応があった時間を細かくチェックしておいてくれ」
松田副隊長(無線):「了解ッ!」

田中氏:「早くもセンサーがナトゥーの影を捉え始めた。水場の反応から30分後ッ!」
渡辺隊員:「(ピピピピピ)隊長!洞窟に反応ありました!」

隊長:「(トントンと黒板を指して、)洞窟もか…」

田中氏:「水場から洞窟へ移動したのか…。朝までにセンサーの反応があったのは、水場と洞窟の2箇所だった」

隊長:「ょうし!出発!」
隊員一同:「はい!」
隊長:(無線):「松田、爪痕の所で合流してくれ」
田中氏:「まずは爪痕ポイント」

隊長:「どうだ!何か写っているか?」
大和隊員:「今チェックしています」

田中氏:「センサーには反応はなかったが念の為にビデオをチェックする。テープはインターバル録画で30秒毎に2秒記録されている」
隊長:「何も写ってないな…。ょうし、洞窟行ってみよう!」
隊員一同:「はい」

田中氏:「爪痕ポイントに立ち寄った痕跡はなかった。次はセンサーに反応のあった洞窟。隊長が最も気になるというポイントである。その予感は確かに当っていた!」

松田副隊長:「ぁあ…、カメラが倒れてる」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

渡辺隊員:「ここに、ここにセットしたんです」

隊長:「よしッ、おい、坂本。カメラ、チェックしろ」
坂本隊員:「はい」

隊長:「という事はそこだな。そこにセットしたとしたら、風にしろ何にしろ、こっちに倒れるのが普通だ。こっちへ倒れているという事は、蹴飛ばしたか、押し倒したかだな…。そうだろうなぁ…」

隊長:「キャメラどうだ?」
坂本隊員:「…電源が入りません」

隊長:「ぅおぉし、入ってみるか…」
田中氏:「カメラを倒した犯人は今尚洞窟の中に潜んでいるのか。それとも、既に出て行ってしまった後なのか。最大の注意を払いながら、闇にライトを向ける。その時であった!隊長が何かを見つけた!」

隊長:「気の根っこだな…」

松田副隊長:「昨日はなかったはずだが…」

隊長:「見落としてないか?」

松田副隊長:「いや、もしかしたらそうかも知れません」

隊長:「かじったような痕だな…」
松田副隊長:「隊長、爪とぎ場にも同じものが落ちていました」
隊長:「ほんとか!」
松田副隊長:「はい」
隊長:「しかし、この洞窟は怪しいなぁ…」

田中氏:「夜、何者かが洞窟に入った事だけは間違いなかった。更に水場に向かおうとした、その途中の事であった!」

坂本隊員:「ちょっと待ってください!隊長!これ、じゃないですか?」
隊長:「ぁあ…!」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

田中氏:真新しい糞!

隊長:「おし、やってみよう。しっかりやれ!」
(渡辺隊員が棒で突っつく)

大和隊員:「臭いますね」

隊長:「まだ一週間は経ってないだろうな」
田中氏:「糞の中には黒い種が混じっていた」
隊長:「あの時のと同じだな」
坂本隊員:「はい」
隊長:「注意深く歩こう」

田中氏:「やはり何かがいる。そして、度々センサーの反応があった水場は更に!」

松田副隊長:「ああ、このカメラも倒されてんなぁ」
田中氏:「我々は恐るべき現実を目の当たりにしたッ!」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

(1:23)

【CM突入】

大和隊員がバナナの皮を発見する。これはナトゥーに近づいている事を意味している。また、ナトゥーの寝床を発見した坂本隊員は天晴れだ。普通はなかなか地面が柔らかい事までは気付かない。糞を発見したり、坂本隊員は地面に近い位置での証拠発見に無類の強さを発揮する。以前やっていた仕事か何かが影響しているのだろうか。

また、坂本隊員は隊の水補給も忘れない。水は大事だからだ。今回の探検において、松田副隊長や大和隊員のような派手さはないが、メモをちゃんと取っていたり、骨を発見したり、真新しい糞を発見したり、隠れた殊勲を連発している。やはり過去の仕事での経験が生きているのだろうか。

前日なかった気の根っこが洞窟内に転がっていた事については、おそらくナトゥーの仕業だろう。松田副隊長が認めている通り、多分、見落としていたのだと思われる。

■ Chapter7 ■

(1:25)【CM明け】

田中氏:「水辺にセットしたセンサーとカメラ」
松田副隊長:「ああ、このカメラも倒されてんなぁ」

大和隊員:「センサー落ちてる。ここのセンサー落ちてる」
隊長:「おい、静かにな。周り、出来る限り、周りを調べてみてくれ。注意深くな」
隊員一同:「はい!」

田中氏:「カメラは倒され、センサーは引き剥がされていた。何が起きたのか!」
(大和隊員がビデオを確認)
田中氏:「しかし、ビデオは倒される前と倒された後の映像しか写っていなかった。犯人は一瞬にして立ち去ったのか!」

渡辺隊員:「隊長!」
田中氏:「水辺に昨日はなかった物を隊員が発見した!それは何者かがここに現れた事を示す物なのか」

隊長:「ぅ〜ん、足跡のようにも見えるが…。どうかなぁ…」

隊長:「(坂本隊員の方を向いて、)皆、どうだ?

坂本隊員:「・・・・」

隊長:「(大和隊員の方を向いて、)どうだ?

大和隊員:「・・・・」

田中氏:「これがナトゥーが残した足跡なのか。しかし、形がハッキリしていない為、判断しにくい」

隊長:「いやぁ…、俺はやっぱり、洞窟が怪しいと思うなぁ…。洞窟に罠を仕掛けよう!」

隊員一同:「はい!」
隊長:「よし、行こう!」

(洞窟に戻る探検隊一行)
田中氏:
「今回の最大の目的はナトゥーの捕獲にある。隊長は洞窟にナトゥーが戻ってくると判断。そこに罠を仕掛ける事にした。周囲の竹を伐って、洞窟の入り口を塞ぎ、一度入ったら出られないようにしようと言うのだ」

(罠作りに励む隊長以下、隊員一同)
田中氏:「水場と洞窟に姿を現したと思われるナトゥー。しかし、
洞窟の方が追い詰めやすいという判断もあった。ナトゥーは人間とは比べ物にならない程の凶暴性を秘めているというそれを閉じ込める竹の檻はしっかりと固定しておく必要があった」

隊長:「おぅし、これなら大丈夫だな(断言)」
松田副隊長:「はい!(断言)」

田中氏:「更に監視カメラを設置する」

隊長:「大和、カメラ、罠に向かって、上げておけよ」
大和隊員:「はい!」

田中氏:「罠を仕掛けた洞窟の入り口の内と外、2箇所にカメラを設置。暗い夜でもナトゥーの姿を赤外線で捉えようと言うのである」

隊長:「よぅし、(罠の扉を)ゆ〜っくり下ろしてみろ。(扉が下ろされ、)よし!」

隊長:「(松田隊員に対し、)どうだ!

松田副隊長:「はい!(うなづく)」

田中氏:「ナトゥーが洞窟の中に入ったら、竹の扉を閉じ、中に閉じ込める仕組み。その扉を自動的に落とすのは、扉と連動する1本の竹の棒である。ナトゥーの足が棒にかかれば、扉が閉まる!」

隊長:「ぃようし、固定したな!」
大和隊員:「はい!」

田中氏:「罠の設置は完了した」

隊長:「よし、戻ろう!」
田中氏:「果たして作戦は成功するのか!?ナトゥーが夜になると出入りしていると思われる洞窟。中に入れば自動的に落下する扉で塞ぐ。入り口周辺にはセンサーをセット。罠にかかれば反応する」

田中氏:「この日も我々はアタックキャンプとベースキャンプの2箇所に分かれて、夜を徹して監視する事にした」

田中氏:「一体、この森のどこにナトゥーは身を隠しているのか。夜になれば再び姿を現すのか。やがて闇に包まれた森。我々はナトゥーが動き始めるのを待った。その行動には一定のパターンがある。昨日の夜と同じ動きをすれば、必ずや洞窟に戻ってくるはずであった」

(センサーがピピピと反応)
松田副隊長:「隊長!」

隊長:「洞窟か…。罠に掛かったな!
ぃやぁ、今の時間危険だ。明日の朝まで待とう!

隊員一同:「はい!」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

田中氏:「我々は夜明けと同時に動いた」

隊長:「(小さな声で、)静かに〜、気をつけろ〜」
田中氏:「センサーに反応はあった。何者かが洞窟に入った事は間違いなかった。それが今も中に留まっているのか…」
隊長:「壊されてるぞ…ッ!」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

田中氏:「入り口をふさいだ竹の扉が無残に破壊されていたッ!」
松田副隊長:「隊長、ここのカメラが(〜聞き取れず)れています」

隊長:「大和!(〜聞き取れず)チェックしろ
田中氏:「直ちに周辺の状況を調べる。そして、竹の扉にはッ!」

隊長:「毛だ…ッ!」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

田中氏:「竹の扉に身体が引っかかったのか、そこには黒い毛がな、ん、ぼ、ん、も残されていたッ!」

隊長:「毛だ…ッ!」

田中氏:「これがナトゥーの毛なのか!」

隊長:「おい、カメラ、チェックしたのどうだ?」
大和隊員:「バッテリー切れです」
松田副隊長:「隊長!カメラが、壊されていますッ!」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

田中氏:「入り口に置いたカメラは放り投げられていた
隊長:「凄いなぁ、おい」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

田中氏:「投げられた衝撃でカメラのファインダーが故障していた」
隊長:「テープは!?」
松田副隊長:「テープは大丈夫だと思います」
大和隊員:「隊長!」

田中氏:「更に衝撃の事実ッ!」
隊長:「何だ、ぉい…」
大和隊員:「蛇が裂かれています」
隊長:「ぅわぁぁ…これだけの(〜聞き取れず)」

田中氏:「我々はナトゥーの凶暴性を目の当たりにした。」

隊長:「一旦、ベースキャンプに戻ろう」
隊員一同:「はい」
隊長:「気をつけろよ!」

田中氏:「洞窟での捕獲は失敗に終わった」
隊長:「この洞窟にはもう戻らんだろうなぁ…」
田中氏:「我々は作戦を練り直す必要に迫られた。洞窟を離れたその時ッ!

隊長:「逃げろぉッ!!」

(巨石落下)

大和隊員:「ぃッてぇ…」

松田副隊長:「大丈夫か、大和ッ!」
田中氏:「間一髪、何とか最悪の事態は避けられたものの、岩に押し潰されて、命を落としていてもおかしくはなかったッ!しかし、何故岩は落ちてきたのか?自然のなせる技か!それとも、何者かが我々の命を狙ったのか!

隊長:「気をつけろ!大丈夫か?」
田中氏:「一瞬の油断が命取りになる状況に、我々は慄然としたッ!ナトゥーはすぐ近くにいるのかも知れない!」

松田副隊長:「あ!黒いモンが動いてるッ!!」

田中氏:「前方に蠢く黒い影ッ!ついに野人が姿を現したのかッ!」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

隊長:「ぉい、注意して行けよ!」

(1:33)

【CM突入】

渡辺隊員も坂本隊員に負けじと足跡を発見。どう見ても足跡なのだが、坂本隊員は渡辺隊員の発見を認めたくないのか、隊長にどうだ?聞かれても何も答えない。以前の仕事が微妙に影響しているのかも知れない。大和隊員も何も答えないのだが、ボクシング経験が影響しているとは思えないので、単に分からなかったのだろう。

隊長はやはり最初から怪しいと考えていた洞窟に罠を仕掛ける。しかし、この罠が甘かった。夜明けと同時に罠を見に行くと、罠は無残に破壊されていた。ナトゥーは探検隊が考えるよりも遥かに凶暴だったのだ。

その凶暴性はベースキャンプに変える途中の巨石落下事件を見ても明らかだ。よほどの事がない限り、密林を巨石が勝手に転がるわけはないので、ナトゥーが探検隊の命を狙ったと考えるのが自然だ。これはナトゥーが凶暴なだけではなく、狡猾な事も意味している。今、探検隊はまさにシリーズ最強の敵と戦っている。



そして探検隊一行はもう一つの進化の頂点、
密林の凶獣ナトゥーを捕獲するべく、いざ決戦の最終章へ。

■ Chapter8 ■

(1:35)【CM明け】

田中氏:「ベースキャンプに戻ろうとしていた、その時ッ!」
松田副隊長:「あ!黒いモンが動いてるッ!!あっち、あっち!」
(凄いスピードで追いかける松田隊員と大和隊員)
隊長:「待てッ!待てッ!待てッ!」

隊長:(無線):「ぉい、注意して行けよ!」

田中氏:「ついにナトゥーが姿を現したのか」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

田中氏:「木陰で蠢く黒い影ッ!その正体は一体、何なのか!」

大和隊員:「(・(ェ)・)です」

松田副隊長:「マレーグマだ…」

松田副隊長(無線):「隊長、マレーグマでした」
隊長(無線):「分かったぁ…。毛が落ちてないか探してみてくれ
田中氏:「そこにいたのはこの一帯に生息するマレーグマであった」

松田副隊長:「気の根っこ食ってんじゃないか?」
大和隊員:「そうですね」

田中氏:「マレーグマはしきりに土を掘り返していた。マレーグマの主食は果実だが、木の芽や昆虫も食べる。何もなくて諦めたのか、土を掘り返すのをやめ、その場を去って行った。洞窟の罠を破壊したのはマレーグマだったのか」

松田副隊長:「(毛が)あった、あった」
田中氏:「しかし、ニシキヘビを引き裂くほどの凶暴性があるようには見えない。それも毛を比べてみれば分かる事である」

田中氏:「ベースキャンプで我々は作戦の建て直しを計った。まず、採取した二種類の毛を確認する。一方はマレーグマ。一方は竹に引っかかっていた毛。明らかに異なるッ!」

隊長:という事はだ…、洞窟に入ったのはマレーグマではない、という事だ」

松田副隊長:「はい…」
(大和隊員が確認しているビデオを覗き込む隊長)
田中氏:「一体、洞窟で何が起こったのか。カメラを確認する。入り口の内側のカメラには竹の扉が違う形で写っていた」

隊長:「インターバルの間隔は?」
大和隊員:「30秒に2秒です」

隊長:という事はだ…、30秒以内に罠に入って壊していった、って事だ」

田中氏:「更に入り口の外側で数m離れた所に倒されていたカメラの映像を再生する。そこにはカメラ自身が突然大きく揺れる様子が写っていた。それはカメラが放り投げられた事を物語っている…」

隊長:「坂本、水場のセンサーの反応は?」
坂本隊員:「はい、これです」
田中氏:「水場には定期的にセンサーの反応がある。

隊長:「よぅ〜し、小川の奥にもう一回罠を仕掛けよう!それも強力なやつをな!

隊員一同:「はい!」

田中氏:「我々は狙いを洞窟から水場に変更した。水場の周りに新たに罠を仕掛け、捕獲を試みるのである」

隊長:「松田!この辺りにセッティングしよう」
松田副隊長:「はい」
田中氏:「水場の周りに作る第一の罠は落とし穴」

隊長:「よし、長沢、渡辺、来い」

松田副隊長:「深さ3mで、直径2mが目標だから!大変だけど頑張ろう!」
大和隊員&坂本隊員:「はい!」

大和隊員:「坂本さん、速いっすね」
松田副隊長:「速いなぁ、坂本君!」

坂本隊員:「以前、こういう仕事をしてましたんで」

田中氏:「まずは穴掘り。もう一つの罠は木の檻。倒木を使って木の罠を作り、その中にナトゥーを追い込み、閉じ込めようと言うのである。洞窟の竹の檻は簡単に破られた。だからこそ今度は頑丈な木で作らなければならない

田中氏:「落とし穴も相手は体長2mのナトゥー。一度落ちたら這い上がれない程深く掘らなくては意味がない。我々は洞窟の失敗を糧に、より強力な罠を作る事に没頭した」

田中氏:「しかし、昨日の岩の落下のような不可解な事件も起きている。決して油断は出来ない。罠を仕掛けている我々の命を逆にナトゥーが狙っているかも知れないのだ。ここはあくまでナトゥーのテリトリーである事を常に頭の隅に置きながら、罠作りを急いだ」

田中氏:「木の檻の大きさは縦横2m弱、奥行き3m。巨体のナトゥーが悠々と入れるほどの大きさでなければならない。落とし穴も目指す深さは3m。地面は掘る程に硬くなり、土の運び出しにも苦戦を強いられた。しかし、休んでいる時間はないッ!檻に使う木の量も半端ではなかった!」

隊長:「おいおい、駄目だ、隙間があったら!隙間を失くせ!隙間を!」

渡辺隊員&長沢隊員:「はい!」
田中氏:「びっしりと目の詰んだ檻でないと破られてしまう!穴掘り開始から5時間漸く一人の力では這い上がれない深い穴が掘れた!」

松田副隊長:「適当な木を見つけてきてくれ」
大和隊員&坂本隊員:「ぅい!」

田中氏:「落とし穴はいよいよ最後の仕上げ。木の檻も大きさに見合うだけの材木が集まった。あとはいかに頑丈に組み上げられるかに掛かっていた!」

田中氏:「落とし穴の直径は2m。穴のカモフラージュが成否を分ける!まずは薄くきった竹を敷き詰め、カモフラージュのベースを作った。木の檻もいよいよ完成に近づいていた」

隊長:「ぅお〜し、最後に掛かろう。いいか、これは大変だぞ!」

田中氏:「目の詰んだ木の檻は頑丈で重い!穴を塞ぐ竹の上には落ち葉を敷き詰め、全面をカモフラージュ!」

隊長:「よぅし、渡辺、縛れ!」
田中氏:「木の檻はナトゥーが中に入れば、自動的に扉が落ちてくる仕掛け」
隊長:「長沢、引っ張ってみろ!」
(長沢隊員が中で引っ張ると、扉が落ちた)

隊長:「OK!よし!」

松田副隊長:「足元気をつけてな」
大和隊員&坂本隊員:「はい」

(慎重に落とし穴の上に置く)

田中氏:「ナトゥーをおびき寄せる餌はバナナ。洞窟で発見されたバナナの皮からも好物である事が分かっている。そして最後にセンサーを設置し、落とし穴が完成した!」
大和隊員:「ぉお…、これ、絶対分かんないすね」
松田副隊長:「うん」
坂本隊員:「人間でも分からないすね」

田中氏:「木の檻もなるべく違和感のないようにカモフラージュ。ヒモにバナナを吊るして完成した」

隊長:「行くぞ!よし!」

田中氏:「バナナを見つけたナトゥーはそれを拾おうとして木の檻の中に入る。バナナに近づくと、檻の横に設置しているセンサーが反応。更に、その奥にはもう一房のバナナがあり、それを取ろうとして引っ張ると、ロープに連動した扉が自動的に落ちる仕掛けになっている」

(大和隊員が松明に火を点ける)
田中氏:「ナトゥーが動き始める夜になった。我々は水場に近い洞窟で、センサーがナトゥーを感知するのを待ち受けた。果たして罠に掛かるのか。センサーが反応すれば、直ちに駆けつけ、捕獲を確認するッ!張り詰めた緊張の糸。
誰もが息を殺して、その瞬間を待ったッ!!

(センサーを感知した受信機が鳴り響く)
松田副隊長:「罠に反応がありました!」

隊長:「掛かったな…」

田中氏:「木の檻のセンサーが感知したのはナトゥーなのか!危険を避ける為の松明をかざし、我々は水場に向かった。彼方の断崖で見た巨体を揺らす黒い影!竹の檻をいとも簡単に破壊し、巨大なニシキヘビすら引き裂くその凶暴な力。そのナトゥーが罠に掛かっているとすれば、一体、どんな状況が待ち受けているのかッ!」

田中氏:「いよいよ真の姿を捕える時が来たッッ!」

隊長:「お〜し、掛かってるな!掛かってるぞッ!!」

田中氏:「突然木の檻が激しく動き始めた」

隊長:「おい!おい!ちょっと待てッ!おい!ロープ貸せ!ロープ!!」

隊員(未確):「ロープ!ロープ!」
隊員(未確):「揺れてる!揺れてる!」
隊員(未確):「押さえろ!押さえてッ!」

田中氏:「人間の火と声に興奮したのか、閉じ込められた獲物は檻に体をぶつけながら暴れるッ!

大和隊員:「早く早く!」

田中氏:「釘で打ちつけた頑丈な檻も、もはや崩壊寸前ッ!直ちにロープで補強する。一体、どれほどの力を秘めているのか!
松田副隊長:「こっち出せ!こっち!」
隊長:「ぉい!急げッ!」

(檻の中から獣の咆哮)

隊長:「ぉい!おい!危ないぞ!!あ!!」

(扉が破られそうになり、両手が松明でふさがってる隊長が急いで足で抑えにかかる)

隊長:「急げッ!!」

田中氏:「もし檻を破られたら形勢は一気に逆転ッ!我々の命が危ないッッ!!」
隊長:「もう動いてる!暴れてるぞ!」

隊長:「良いから、ロープを巻くだけ巻けッ!!!」

隊長:「全部巻けッ!全部ッ!」

田中氏:「激しい抵抗は一向に止む気配がないッ!」

隊長:「おぅい!上の方を巻け!」

隊員(未確):「上!上!」

田中氏:「檻をロープで幾重にも巻く事によって、何とか抵抗を封じる事に成功!ナトゥーと思われる獲物をついに生け捕りにしたッ!!

隊長:「(松明を渡し、)これ、持て」
大和隊員:「はい」
隊長:「大分収まったな。こ〜れは、ちょっと大変だぞ!」
松田副隊長:「はい」

隊長:「参ったな、おい…。これだけの力が…これ…何だおい…」
松田副隊長:「考えられない力ですよ」

隊長:「どうする事も出来んな…。ベースキャンプに戻ろう!

隊員一同:「はい!」

隊長:朝になって、もう一回来よう

【隊長独白】

あれだけ激しく抵抗を見せる生き物が
ナトゥー以外に考えられるだろうか。
私には思いつかない…。

ナトゥーは危険すぎる!

だからこそ、これ以上の冒険は出来なかった。
中にはその場で檻を開けたいと考える者もいた。

ゃしかし、隊員の命を守るのも、私の務めである。
夜がこれ程長く感じた事はない…。


田中氏:「夜明けと同時に我々は木の檻に向かった!果たしてどうなっているのか!」

隊長:「おい…!」
松田副隊長:「(檻を上から覗き、)いませんね」

田中氏:「ナトゥーと思われる生き物は天井を突き破り、逃げていた!
隊長:「驚いたな…。全く、どっちに逃げたんだ!探してみようッ!」
隊員一同:「はい!」

田中氏:「いつ逃げ出したのか。この近くにまだいるのか。頑丈に作ったつもりでも盲点があった!その身体能力と知恵は我々の予想を遥かに超えていた!」

隊長:「スゲェなぁ…」」

田中氏:「しかし、戦いはまだ終わったわけではないッ!」
(受信機が鳴る)
松田副隊長:「隊長ッ!落とし穴のセンサーが反応しました!」

隊長:「センサーが反応した!?よしッ!行こう!」
田中氏:「落とし穴のセンサーに反応があった!それは檻から逃げたナトゥーなのか!」

隊長:「おい…、何か掛かってるな!」

ギャガ━━Σ(゜д゜lll)━━ン !!!

(1:46)

【CM突入】

凶悪無比なナトゥーを捕獲するには半端な罠では無理だと悟った隊長は強力な罠を作る事を決意。巨大な落とし穴と頑丈な檻だ。2隊に分かれて作戦開始。

坂本隊員の過去の仕事が少しだけ垣間見える瞬間があった。落とし穴を作っている時に、怪力無双の松田副隊長をして「速いなぁ、坂本君!」」と言わしめたのだ。「以前、こういう仕事をしてましたんで」とぶっきらぼうに放つ言葉の裏に、坂本隊員のプライドと他隊員への微妙なライバル心を読み取ったのは俺だけではないだろう。

いや、失礼した。本編と関係ない部分での脱線が過ぎたようだ。既に「凶獣vs探検隊」は最後の決戦に突入している。音楽はやはり『ロッキー4』の「♪war」。黙々と罠を作る隊員達の姿が美しい。戦いとは本来美しいものだ。殴り合っているから戦いなのではない。美しいから戦いなのだ

ナトゥーの行動パターンを完全に把握していた探検隊はその一瞬に賭けた。センサーが鳴る!密林に凶獣の咆哮がこだまする!隊長の激が飛ぶ!漆黒の闇の中、わずかな炎に照らされる探検隊と凶獣ナトゥー。その様子はさながら遠い神話の神々の戦いのようだ…。

■ Chapter9 ■

(1:48)【CM明け】

隊長:「おい…、何か掛かってるな!」
田中氏:「落ちたのはナトゥーなのか」
隊長:「よぅし…」
(落とし穴に向かおうとする隊長を制止し、)

松田副隊長:「隊長!自分が仕掛けた罠なんで、自分がやります」

隊長:「よし、分かった!気をつけろ!」

田中氏:「ナトゥーと思われる生き物は、夜、檻の罠にかかりながら、天井をこじ開け脱出した。そして、ここに今、落とし穴に落ちた生き物がいる。それは同じものなのか…。昨日の激しい抵抗が脳裏に蘇る」

松田副隊長:「隊長…!」
(穴に向かう隊長)
田中氏:「一体、何が罠に掛かったのか?その正体が明らかになった!」

隊長:「ぁああ…、こいつかぁ…!(・(ェ)・)か!」

松田副隊長:「はい」
隊長:「デカいなぁ」
田中氏:ヒマラヤグマであった!」

隊長:「・・・・はぁ(ため息)」
田中氏:「このヒマラヤグマが檻に入って暴れていた生き物だったのか!

松田副隊長:「野人の正体はこいつだったんですかねぇ…」

隊長:「いやぁ…どうかなぁ…。いや、俺はそうは思わんなぁ…」

【隊長独白】

私は確信していた…。

檻から逃げた生き物こそ、ナトゥーであると。


(熊が自力で逃げられるように、太い木を穴に入れる)
田中氏:「罠に掛かったヒマラヤグマは自然に帰す。しかし、この熊でさえも、我々人間にとっては危険な存在であった。ナトゥーはどこに消えたのか…」

田中氏:この森にはまだまだナトゥーが身を隠す場所はいくつもあった。我々は捜索を再開した。可能性のある新たなポイントにセンサーを設置し、その反応を待った。反応がなければ、ポイントを移動し、更に待つ。センサーが一つの山を網羅するほどポイントの移動が繰り返された。しかし、あれだけ何度も反応していたセンサーが一斉に沈黙した



田中氏:ナトゥーは既にこの山から姿を消してしまったのか。
どこに仕掛けたセンサーからも、生き物の反応は一つとしてなかった…」


戦いは終わった。一度は捕獲するも、翌朝見に行くとナトゥー逃げた後であった。

隊長は心の中でそっと確信する。檻の中を見せなかったのは隊長の責任だ。いや、そもそもナトゥーを檻に閉じ込めた事自体が奇跡的な事なのだ。隊長として隊員達にこれ以上大きな危険を負わせる事は出来なかったのだろう。それ程にナトゥーは凶暴で狡猾であったのだ。隊員達も実際にナトゥーと戦ってみて、隊長の決断が正しかった事を理解しているはずだ。そして、正しい決断が必ずしも勝利につながるわけではない事もまた、心に刻んだのではないか。

我ら探検隊ファンもここで余韻に浸ってるヒマはない。既にエピローグに突入している。啓示のごとき田中氏ナレーションと奇跡の楽曲とのコンボを一刻も早く味わおう。

以下、EDテキストは是非、コチラを聞きながら…(2.4MB)
怒られたらナトゥーのような激しい抵抗はせず、神速で削除します。

■ ED (♪「Going The Distance」) ■

【隊長独白】

どうやら最後の決断を下す時が来たようだ。
食料も既に尽きかけている。

もはやここに居続ける事は出来ない事を誰もが悟っていた…。



ミャンマー奥地にナトゥーの森は存在した。
しかし、我々の捕獲作戦はことごとく失敗に終わった。
だが、それこそが無類の凶暴性を秘めた、
ナトゥーのナトゥーである所以を物語っていたのかも知れない。

心に焼き付いた強烈なインパクトは、
取り逃がしたという悔しさを補って余りある。
それはむしろ、心地よいほどの敗北感であった!

今尚、多くの謎を秘めた国ミャンマー。
そこには我々の想像を絶する世界があった。
我々が追い求めるのは、秘境の扉の向こうに煌めく『未知なる物』という宝。

その宝が輝き続ける限り、我々の探検にピリオドが打たれることはない!

制作著作/tv asahi

「その宝が輝き続ける限り、我々の探検にピリオドが打たれることはない!」

何という素晴らしい締めだろうか…。

この世に『未知なる物』は星の数ほどある。ほとんど無限だ。しかし、人の熱い心は実は有限なのだ。よく「人の心(もしくは想像力)は無限だ」などと言う人がいるが、逆だ。「未知なる物」は無限なのだが、それを美しく輝いていると感じる人は限られているのだ。時にそれはロマン情熱といった言葉で言い換えられる。

では、もし、誰一人、「未知なる物」に心を熱くしなくなったらどうなるか。答えは簡単。この世は暗黒だ。だから我らは死ぬまで魂を熱く燃やし続ける責任がある。未知なる物を美しいと感じ続ける義務がある。

探検隊は最後まで熱く、未知のロマンに向かって歩き続けるだろう。ならば我らもピリオドは打たない。彼らの照らした道標を頼りに歩き続けよう。そうすれば探検隊は何度でも帰って来る。


我らが『未知なる物』に心を熱くする限り、きっと…。


ファイルを提供して頂いた神、また掲示板等で完成を暖かく見守って頂いた方々、
本当にありがとうございました。


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